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#141【お肉の解説4】「カルビ」ってどこの肉?

どうモー、うしコラムです。

さて、今回もお肉について。これまで肩ロース、リブロース、サーロイン、ヒレ、ランプ、イチボといった背中寄りのお肉の紹介をしてきましたので、今回はおなか側に進んでみます。

 


 

私が学生だったとき、獣医学部の卒業試験に、腹部の筋肉の層の順番に関する問題が出たことがありました。その問題の答えは「外腹斜筋→内腹斜筋→腹横筋」というもので、恥ずかしながら当時の私は正確に答えることができませんでした。

その記憶がフラッシュバックしたのは牧場の現場に出るようになってから、牛の第4胃変位という病気の手術について改めて手ほどきを受けることになった時のこと。いろんな術式があるのですが、その時指導を受けたのは牛の脇腹あたりを切る方法でした。

手術を進めながら指導員が教えてくれたのが、

「…筋肉が見えたら、外腹斜筋→内腹斜筋→腹横筋の順に切っていきます」

あ、ここで出てくるのか―!!!

間違えたからこそ記憶に残るってことはあるもんです。勉強と実務がつながる瞬間ですね。この手術は牛獣医なら必修スキル。だから試験に出るほど大事だったのか、と気付いて目からウロコ。

「そして…」

ん?まだ続くの?と思っていたら、切開した筋肉の断面を指しながら、ずばっとこう言いました。

「ここがカルビです!」

 


 

もともと「カルビ」とは韓国語で「肋骨」を意味し、肋骨付近の肉のことを指していたそうで。肋骨から腹部まわり、総じて「ともバラ」と呼ばれるこの部分。上述の手術で切っている部分はまさにこのエリア内にあります。

実は、肉の部位を定義している「食肉小売品質基準」の中に「カルビ」という部位は存在しません。「カルビ」とは、「肋骨付近」という部位を示す言葉であると同時に、「韓国風の甘辛く焼いて調理する食べ方」でもあるのです。

なので、指導員が「ここはカルビです」と断言したところは、正確には「日本で『カルビ』によく使われる部位」ということになるのでしょうね。

言うまでもなく、脂を多く含み、焼いて食べるのに適した部分です。

 


 

先日、2026年2月17・18日は獣医師国家試験がありました。受験生の皆様、お疲れさまでした。おいしいお肉でも食べて、しっかり疲れを癒してくださいね。生産現場でお会いできることを楽しみにしています。

 






#140 秋田の2月と言えば

どうモー、うしコラムです。

秋田県横手はこの時期、かまくらで盛り上がっております。今年は雪が少なくてまだ作っていないのですが、弊社の前も毎年だいたいこんな感じで。

夜、明かりを灯すと更に幻想的です。

秋田の2月中旬は行事がメジロ押しで県全体が熱いですね。男鹿ではなまはげが、湯沢では犬が、そして角館や横手ではかまくらが主役のイベントが行われます。

これらはそれぞれ伝統行事なのですが、実は旧暦1月15日、現在の2月中旬に当たる時期を小正月といい、新年あけて最初の満月に神様がやってくるという信仰に基づくイベントなのだそうです。雪深く夏が短く自然の厳しい東北地方は、その年の安全と豊作をより強く願い、小正月を盛り上げる風習が根強く残りやすい環境だったのかもしれません。

こと、かまくらに関して言うと、もともと水神を祀る祠が起源なのだそうで、「神庫(かみくら)」が訛って「かまくら」になった、という説もあるぐらい。昔、横手は水資源が少なかったらしく、そのためこのような水神信仰が定着したと言われています。写真のように中に神棚を添えるのが、本来のかまくらの姿といったところでしょう。

ちなみに、和牛は大人のメス牛で1日に30リットルぐらい、わりとガブガブ水を飲みますので、土地柄を考えると、よくぞ畜産ができるまで自然の恵みを引き出せるようになったものだと、先人の苦労に頭の下がる思いです。

 

ところで私は子どもの頃、かまくらを、山と積んであるただの雪の塊と勘違いしててっぺんまでよじ登り、ふぅーと達成感を味わったところで屋根が抜けて内部に落下。下に誰もいなくて(そして神棚も無くて)事なきを得た…という思い出があります。中が空洞とは気づかなかったんですよ…。横手のかまくらは見た目に特別感があるので、まずそんな勘違いはなさそうですが、ホントに危険なので、かまくらにはよじ登らないようお気を付けください。