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#24 覇者たるもの

どうモー、うしコラムです。

先日、牛の蹴りが我が身をかすり、痛い思いをしました。あれはモロに入ったらタダじゃ済まんなぁと、冷や汗とともに実感。

 

ところで「ウシの動物学」(遠藤秀紀著、東京大学出版会)という本には「牛は草原の覇者」という言葉があります。

 

家畜化した現在の牛でもそのキックは侮れない破壊力を持ちますが、アフリカに棲む水牛などの野生の牛の仲間となると、実はライオンでも仕留めるのはかなり命がけ。

 

しかしもっとすごいのは、牛の「逃げる能力」なのだそうで。

 

牛は横についた眼でほぼ全方位見渡せる視野を持ち、近づく動物から巧みに距離を取ります。その足はネコ科のような戦闘力のある爪を持たず、代わりに走ることを重視した蹄を装備。しかもそれを肢1本につき指2本(そう、実はあの足先は「指」なんです)に絞り込むことによって、手を動かすなどの余計な筋肉は付けず、とにかく走る筋肉に特化。とはいえ角もあるし蹄は固くてキック力もあるので、いよいよとなったら戦うことも可能です。

 

しかし牛は戦う前にまず逃げる。牛を捕まえるのって、ホント大変なんです。ライオンも相当辟易していることでしょう。こうして牛の仲間は多くの地域で生存に成功、覇者たる地位を獲得したのです。

 

ちなみに、もうひとつ、「草原の支配者」という意味の名を戴く動物がいるのですが、ご存じですか?

 

答えは「カピバラ」です。(インディオの言葉でカピバラ=草原の支配者)

 

実はカピバラも戦うことはほとんどせず、嫌なことをされたら逃げる、ひたすら逃げるという戦略をとっています。

 

無益な争いはせず、しなやかに逃げるのが覇者への道なのか…と思いながら、逃げ回る覇者様に今日も振り回されるのでした。






#23 牛獣医の修行日記(3)

どうモー、うしコラムです。

前回、「奥義『子宮返し』」について書きましたが、なかなか習得できず、悪戦苦闘の毎日です。

とはいえ立ち止まるわけにもいきません。卵巣をとらえ、ある程度子宮の状態を確認できるようになると、いよいよ「種付け」に挑戦です。

 

「種付け」とは発情を迎えた母牛を妊娠させる仕事で、人工授精や受精卵移植を指します。畜産業の要と言える仕事です!

 

これは国家資格である人工授精師や受精卵移植師の仕事ですが、獣医師資格はこれらの仕事も行うことができる、言わばワイルドカード。「え?獣医師なんだからそのぐらいできますよね?」「できないなんて、まさかね」と言われているような気さえします。

 

しかしこの人工授精という仕事、相当練習しなければできるようにはなりません。保存精液を専用のチューブで母牛の子宮に入れ込むわけですが、例えて言うなら…「50cm程度の長ーい鉛筆を、水道管の中に入れ、その中の「どこか」にある竹輪の穴に手探りでその鉛筆を通す」ようなもの。

 

イヤ無理です。

 

どこだ!?竹輪の穴は一体どこなんだーーー!?

 

手探りで探すも、壁をつつくばかりで、全く管が進みません。

果たして母牛に命を宿すことができるのか!?

 

続く!!

 

 

 

 






#22 世界に羽ばたけ秋田牛

どうモー、うしコラムです。

最近世界情勢が混沌としていて、先が怖いなぁと思います。

例えば、ウクライナ情勢は、牛を育てるのに必要な飼料の値段にも影響しているんですよ。

飼料価格は高騰し、畜産業界を悩ます問題となっています。

改めて、日常生活の基盤というものは、平和の上に成り立っているのだと実感しますね…1日も早い平和の到来を願ってやみません。

 

ところで、実は秋田牛も世界とつながりがあるって、ご存じでした?

秋田牛はなーんと台湾やタイに輸出されているんですよ!

(写真出典:https://www.noblemono.com/)

調子に乗って調べてみると、海外のレポーターが秋田牛を食べてひたすら目を丸くしている動画もあったりして、秋田牛が世界に通じる食材だということを感じさせます。(興味のある方は下のリンクから是非ご覧ください!)

Akita Beef: Superior Wagyu Beef from Japan (finedininglovers.com)

 

いつか世界中の人が秋田牛を囲んで笑顔になれる日が来るといいですね!