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#102 牛と神話と塩分と

どうモー、うしコラムです。

 

さて年の瀬がせまり、寒さが厳しさを増してきましたね。

こんなときは温かい南国…とは逆方向に突き抜けて、いっそ北欧の氷の世界を楽しんでみるというのはいかがでしょう?

今回は、牛に関する北欧神話のお話です。

北欧神話の世界:世界の始まりに、牛

北欧、ノルウェーやデンマークといったヨーロッパ北部の国々では、キリスト教が広まる前のゲルマン民族の信仰に基づく独自の神話が伝承されています。

実はこの神話では、牛はかなり序盤、というかスタートから出てくることになるのです。

 

原始、まだ人類はおろか神々さえもいない時代。

世界は「ギンヌンガガップ」という混沌とした空間から始まり、そこに氷山の雫から誕生した生物が巨人ユミルと牝牛アウズンブラ。(はい、いきなり登場!)

アウズンブラは、その乳で(つまり牛乳で)ユミルを養いながら、自らも生きるためにしょっぱい氷を舐め続けました。

そして、その氷を舐めるうちに、氷の中から最初の神であるブーリが姿を現した、とされています。

 

その後、最初の神ブーリはブル(男性の神。牛を彷彿とさせる名前ですが、綴りが全く違います)を産み、ユミルはどんどん子孫を増やし「巨人族」を形成。ブルはその巨人族の女性ベルトラと結婚し、3人の子どもが生まれます。

この3人の神が有名なオーディンと、ヴィリ、ヴェーであり、彼らが現在につながる世界を作った…というのが、世界の始まりの大まかなあらすじ。

 

塩!

私がちょっとびっくりしたのが、原文に、本当に「アウズンブラは塩辛い氷の塊をなめた」というくだりがあることです。

北欧なので海水が凍った氷山なり流氷なりが漂着するのが日常的だったのかもしれませんが、それをなめさせる動物を「牛」とした、このチョイス。

 

実際、牛は塩を好む動物です。牧場の牛が岩塩のブロックを舐めている様子を見たことがある方もいるかもしれません。

牛にとって塩分は健康維持に欠かせないもので、岩塩を与えることで以下のような効果があります。

  • 脱水を防ぐ
  • 体液のイオン・ミネラルバランスを整える
  • 食欲増進・消化を助ける

夏場なんかは特に岩塩の消費が早いですね。岩塩が不足すると、色々な病気が発生しやすくなります。

古代ゲルマン民族は、もしかして牛の生態を見てこのような神話の着想を得たのだろうか…?

と思うと、とても興味深いです。

 

ステーキを食べるときのおススメ塩3選

さて、塩つながりで、お肉をおいしくいただくお話。

言わずもがなですが、牛肉は塩との相性も抜群です。塩の選び方ひとつで、さらにおいしさが引き立ちます。

ステーキを食べるときにおすすめの塩を3つご紹介!

岩塩:粗めに砕いた岩塩は、ステーキのジューシーさを際立たせます。噛んだときに塩の粒がほのかに溶け出す感覚が楽しいです。

フレークソルト:サクサクした食感が特徴のフレークソルトは、塩味がまろやかで肉の甘みを引き立てます。テーブルで仕上げにふりかけても◎。

燻製塩:スモーキーな香りが加わる燻製塩は、焼いた牛肉に深みをプラスします。おもてなしの食卓にちょっとしたサプライズを加えたいときにおすすめです。

 

余談

全くの蛇足ですが、今回でコラムは102回目。

102と言えば元素記号102はノーベリウム、ダイナマイトとノーベル賞で有名なノーベルにちなんだ物質。ノーベルと言えばスゥエーデン…

と、偶然にも北欧つながりを見つけたので、書いてみた次第です。おしまい。

 

 






#101 レシピ公開!かまくら風たっぷり秋田のサンコーチョ

どうモー、うしコラムです。

コラム掲載101回目ですね、次の新たな100回目指して、これからも頑張っていこうと思います!

 

さて前回。「100」にちなんでご紹介した煮込み料理「サンコーチョ」。

レシピ提供者の情報によると、ドミニカ共和国の人気郷土料理なのだそうです。

これを秋田成分たっぷりにアレンジしたレシピを、今回はご紹介します!

材料

食材(4人前)
・秋田牛バラ肉…250g
・八幡平ポークバラ肉…250g
・比内地鶏もも肉…250g(3分の2枚分)
・粗挽きソーセージ…2本
・ジャガイモ(Lサイズ)…2個
・シメジ…2分の1株
・マイタケ…50g(だいたい2分の1株)
・キリタンポ…2本
・セリ…2分の1束(約60g)
調味料[A]
・塩…小さじ1
・コショウ…少々
・オレガノ(ドライ)…少々
・レモン汁…小さじ2
その他
・ブイヨンキューブ…3個
・サラダ油…大さじ3

作り方

  1. 秋田牛、八幡平ポーク、比内地鶏ともに5㎝角にカットしてボウルに入れて、調味料[A]で下味を漬けます。粗挽きソーセージは半分の大きさに切ります。
  2. ジャガイモは肉よりも少し大きめにカット、シメジは石づきの部分を取り除いて小房に分けておきます。また、セリはザク切りにして仕上げ用に別に寄せておきます。
  3. 深手の鍋にサラダ油を敷き、中強火にかけたら1.の肉を炒めます。
  4. 肉にこんがりとした焼き色が付いたら、全体が浸るくらい水を加えて強火にします。
  5. 4.にブイヨンキューブ、ソーセージ、ジャガイモ、シメジを入れて沸騰してきたらアクを取りながら弱火に落とし、蓋をして30分ほど煮込みます。
  6. 肉が柔らかくなったら、スープの中に適当な大きさにちぎったキリタンポを入れて3分ほど煮込みます。
  7. 器に移し、仕上げにセリを飾って完成!
    ※ジャガイモ以外に里芋、サツマイモ、かぼちゃなどお肉以外の具材はお好みで大丈夫。
    ※ブロック肉が手に入らない場合は煮込み・シチュー用のカットでもOK

 

めっきり寒くなった昨今、秋田のおいしさを存分に感じる煮込み料理で、暖かくしてお過ごしください!(^^)/

 

レシピ提供

皆川拓磨さん:秋田市の閑静な住宅街の中にある地元食材を使った創作料理店の店主。

市内全戸配布のフリーペーパー《a KuRaSu(エークラス)》のレシピを担当。

また、秋田中央畜地場産品協議会の幹事、異業種交流会《酒農会議(しゅのうかいぎ)》の主宰を務める活動は料理人の枠を超え多岐に渡る。

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