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#31 養牛はハイテク産業!?交配適期をつかむテクノロジー

どうモー、うしコラムです。

 

前回、修行日記で牛の発情周期の話をしました。21日間周期の中の1日だけが人工授精のチャンスであると。

そこで疑問が。「そんな微妙なタイミング、どうやってつかむの!?」と思ったアナタ、鋭いです!

 

実は多くの動物で交配適期は、メスの腰骨の上にオスが乗っかって、メスがおとなしくしていればアタリ、暴れればハズレ、というふうに見極めできます。養豚の場合だと、例えば従業員が雌豚の腰骨に座り、

・おとなしくしているようなら交配適期

・振り落とされれば、まだダメ

という要領で交配可能の豚を見つけることもあるんですね。

 

牛の場合、発情が来るとメス牛同士で乗ったり乗られたり、といった行動をするので、それを見つけたら「キターーー!(; ・`д・´)」と人工授精師を呼び…

 

いや待て待て。

牧場が広かったら、それをいちいち見つけるのって大変じゃない?と気付いたアナタ、ほんとにその通りです。

 

以前はそこで苦労があったようですが、しかし今は心強い味方がいる。

なんと!首につけたセンサーが発情時期を見極めるんです!

 

発情が来ると歩数が上がったり、首を振る回数が増えたりするので、そのような兆候をウェアラブルデバイスのセンサーが感知するという、まさかのICT化。

 

豚の繁殖のイメージしかなかった私は、「牛にセンサーがつく時代か…」と驚いたものですが、今はそれどころではありません。

 

牧場のDX化を推進する企業・株式会社ファームノートの方に伺ってみると

「単純に何歩以上歩いているから発情というのではなくて、AI(人工知能)がいつもと違う動きを感知して知らせてくれる仕組みです」

…す…すげぇ…グラフの黄色い部分が発情をつかんだところですね…

 

まるで牛との対話を可能にしてくれるようなテクノロジー。

近年いろんな企業がこの分野に参画していて、今後どんな進化をするのかとても楽しみですね!

 

余談ですが、先日の全国和牛能力共進会でもファームノート社は大きなブースを出して注目を浴びていました。

 

ITの力で畜産業も盛り上がりますように!

 

写真提供:株式会社ファームノート

 






#30 牛獣医の修行日記(5)

どうモー、うしコラムです。

いよいよ朝晩涼しくなってきましたねー。しかし日中は暑く、気温差で牛がまいってしまう時期です。

そう、気温差ってすごいストレスなんですよね。人間も体調を崩しやすい季節です。皆様、美味しいお肉を食べてご自愛ください!(宣伝!)

 

さて、牛の臨床、というか繁殖を始めてその後どうなったかという話。

人工授精や受精卵移植を行うには、管の中にある竹輪の穴に手探りで鉛筆を突っ込む技(何言ってんだ、という人は#23を見てね!)を覚えなければならないという話をしました。

この技を覚えんとしてトライするのですが、しばらくは壁をつつくばかりで、師匠から「ハイ時間切れー!」と言われて凹む日々。

しかし不思議なもので、ある時、何かの拍子に「…スコン…」と壁を通り抜ける感触がしたのです。

これってもしかして…?

師匠が確認して、「はいオッケー」と言われ、ガッツポーズ!

 

一旦自力で「竹輪の穴通し」の感触をつかむと、だんだん成功率も上がっていき、ほっとひと安心。…

と思いきや、そうはいかない。結局受胎するかどうかが重要です。

人工授精は通常、牛の発情期をつかみ、そのタイミングで行います。牛の発情周期はおよそ21日で、受胎できるのは発情している1日だけです。つまり3週間後に再び発情兆候が見られたら人工授精は失敗だったことになります。

 

そして、まぁ、

 

来ちゃうんですねー、発情が…3週間前授精した牛に…ううーーん…

 

5月、私が担当した人工授精は全く受胎せず。

「最初の2か月は全く着かないんだ、これがさー」とは言われていたのですが、とはいえ、やはりショックでした。こんなにもうまくいかないものだとは。

 

しかし毎日授精作業はやってくる!お願い、受胎して!!

続く!!

 






全国発酵食品サミットに出店します!

発酵サミット

 

10/21(金)~10/23(日)に行われる「全国発酵食品サミットinよこて」に

秋田かまくらミートが出店します。

牛・豚・鶏を味噌や塩麴につけた商品を取り揃えました。

味噌や塩麴に漬け込むことで、より柔らかく深い味わいのお肉をぜひお買い求めください。






#29 全国和牛能力共進会に行ってきました!

どうモー、うしコラムです。

 

今回は取り急ぎご報告。

先日、鹿児島で行われた全国和牛能力共進会に2日間行ってきました!

 

いやー、広い会場で歩いた歩いた!(;´▽`A“

牛の評価会場には厳しい人数制限があり、残念ながら直接審査の様子を見ることはできなかったので、外のモニターやライブ配信で固唾を飲んで見守っていました。

秋田県は大健闘するも、惜しくも入賞を逃しました。しかし全国の強豪相手に本当に大変だったと思います。携われた皆様に、牛たちに、心から拍手!!!

 

現場の詳しい様子は後日配信いたします。お楽しみに(^^)/!






#28 戦国の世から名を遺す秋田の「牛」!?

どうモー、うしコラムです。

 

ちょっと今日は異色な、戦国時代の秋田の牛のお話を。

 

唐突ですが、2022年10月現在放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、面白いですね!

脚本家・三谷幸喜氏の大河ドラマは「鎌倉殿」で3作目。今回は鎌倉近辺がその影響で盛り上がっていることでしょう。

2作目の大河ドラマ「真田丸」(2016年)も大人気でしたね。放送当時、ドラマの舞台となった長野県…から遠くはなれた秋田県でも観光客が3倍増したそうです。って何故!?

実は「真田丸」の主人公・真田幸村の娘の嫁ぎ先が秋田のお殿様佐竹氏だったから、ということだそうで。

そこにくっつくように牛のエピソード。実は秋田初代藩主・佐竹義宜に仕えた鷹匠に浅利牛欄という人がいたそうです。…ほら、「牛」の字がついているじゃない(汗)。

 

しかしこの浅利牛欄、秋田にとっては重要人物。

秋田県には「横手鷹」と呼ばれる日本屈指の鷹画の流派があるのですが、実はその開祖と言われているのが、誰あろう浅利牛欄!

元々は武士だった浅利牛欄ですが、鷹画の絵師としても活躍し、秋田の芸術史にその名を残すことになったのです。

 

秋田の芸術と「牛」との微妙な接点にちょっと驚いて、ご紹介した次第でした!