どうモー、うしコラムです。
先日台湾のかたと話す機会がありましたが、
「秋田牛!台湾ではいろんなところで食べられますヨ!」
とご存じの様子で、とても嬉しくなりました(´ω`*)。
今回は台湾への輸出と病気の話です。
台湾への輸出禁止!?
そのかたが続けて言うには
「しかし、日本の牛肉は、確か輸入禁止になったんじゃなかったでしたっけ?」
なぁぁにぃぃぃぃ!?
ということで調べてみると、時系列では
2000年 台湾が日本産牛肉の輸入を禁止
2017年 台湾が日本産牛肉の輸入を解禁。秋田牛、台湾への輸出開始
となっていて、そのかたの記憶が(わりとダイナミックに)前後していたことが分かりました。(ε-(´∀`*)ホッ)
牛の病気と輸出入の関係
さて、2000年に何があったのかというと、実は日本で口蹄疫という病気が発生したのです。
「アレ?2010年じゃなかったっけ?」
と思う方もいるかもしれません。確かに2010年には宮崎県を中心に大規模な発生がありました。(私も防疫要員として出動しています。)
しかしその前、2000年に小規模ながら発生があったのです。
当時大学生だった私は、教授から
「日本の畜産は終わった」
と言われたものでした。
更に、2003年には日本で牛海綿状脳症(BSE、昔は狂牛病と呼ばれていました)が発生。
BSEのように人体に影響のある重要な病気や、口蹄疫のように人間には罹らなくても産業にダメージが大きい病気が発生すると、その国の畜産物は輸入ストップをかけられる、ということなのです。
今日のように人間や製品の往来が頻繁に起こる状況では、海外からの病気の侵入は本当に脅威ですね。目に見えない病原体が、人や製品にくっついていることがあります。
なので渡航帰りの手足の消毒や、牧場に近づかないといった防疫対策に、皆様もぜひご協力くださいネ!m(__)m
動きのすばやい秋田県!
さてその後、台湾当局は日本のBSE対策や牛肉の安全性を評価し、2017年9月18日に16年ぶりに日本産牛肉の輸入を解禁しました。
その2カ月後、2017年11月には秋田牛は台湾に輸出されているので、なんともすばやい動きです。
2019年、2024年には秋田県知事自ら営業に出向いていますから、力の入れ具合が分かりますね!
もっと世界の幅広い人々に、秋田牛を味わってもらえますように!