どうモー、うしコラムです。
今回は牛の「口」に関するお話です。
牛の上あごには前歯がない!?
突然ですが、牛は上の前歯が無いことをご存じですか?
牛の歯は、上の歯が12本、下の歯が20本の合計32本、上の前歯8本分が丸々ありません。
えっ、それじゃあどうやって食べるの?と心配になりますが、大丈夫!
本来、上前歯があるべき部分は、歯床板という固い歯茎になっており、まな板のような役割を果たします。
そして下前歯は包丁の役割です。
牛は草食動物ですから、舌で巻き取った草を歯床板(まな板)に当てて下前歯(包丁)でカット!
あとは、奥歯で草をすり潰してゴクリ。
こうやって、牛は草を食べているんですね。
人間が牛に噛みつかれることはある?
そんなのザラです(笑)。
例えば採血や注射で獣医が子牛の群れに飛び込むとどうなるか。
答え:あっという間に噛みつき攻撃に晒され、ヨダレだらけになります。
彼らは興味のあるものにはとりあえず噛むか舐めるか頭突くかしてきます。
子牛の群れに入ってきた人間は、全身が彼らの興味の対象。
なんだお前はー!(がぶり)
乳は出るのかー?(がぶり)
うまいのかー?(がぶり)
オレたちと遊べよなー!(がぶりがぶり)
と言わんばかりにチームで襲っ…じゃれてきます、まさに阿吽(くちへんに牛!)の呼吸で。
ちなみに、子牛の段階では豪快に噛みつかれてもさほど痛くありません。逆に甘噛みの場合、微妙に(ぜい)肉が挟まった時には、かえって痛いこともあります。
皆様も子牛の群れに飛び込むときは、どうぞお気をつけください。
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