どうモー、うしコラムです。
前回は、牛の餌には「粗飼料」と「濃厚飼料」があること、そして「粗飼料」とはどんなものかについてお話ししました。(草の三段活用!)
今回は「濃厚飼料」についてお話しします。
No-kou siryou, No life!(濃厚飼料にゃ目がないぜ!)
粗飼料は繊維質を多く含むのに対して、濃厚飼料は、タンパク質や炭水化物を多く含みます。
中身はトウモロコシ、大麦、小麦、米、大豆、大豆粕、米糠などでできています。
草がメインの粗飼料よりも断然美味しそうでしょう?
美味しいんです!(←牛目線の言です)
そう、牛は濃厚飼料に目がありません。
どのくらい目がないかって、「注射するからちょっと来てー」って時に濃厚飼料をチラつかせると、我先にと集まり、取り合い状態になるほどで。
そんな牛ホイホイ・濃厚飼料は、筋肉や脂肪の元となり、体を大きくするのに超重要。ちなみに、秋田牛が食べているお米(#26を見てね!)は濃厚飼料という位置づけです。
しかし、「どんどん大きくなあれ!」と濃厚飼料を与えすぎるのは危険!
Too much No-kou, No Life(やりすぎると死ぬ)
※文法しちゃかちゃなサブタイトルですが温かい目で見てください。
お菓子や唐揚げばかり食べていると、肥満になったり、体調を崩したりするのと同様、濃厚飼料の食べ過ぎは牛にとっても命取り。
濃厚飼料を食べ過ぎることで、食欲不振や下痢、脱水が起こり、重度になると肝臓や蹄にも障害が起こります。1胃で異常発酵してガスがパンパンに溜まって死んでしまうこともあります。(1胃の働きについては#10見てね!)
というわけで…濃厚飼料はほどほどに、適正に与えなければなりません。
秋田牛は脂肪の付き方がちょうどよい具合になるように絶妙に調整された飼料で育てられています。
餌のやり方もプロの牛飼いの腕の見せ所。その技の成果は、お肉の味でご確認あれ!!
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