どうモー、うしコラムです。
前回は、和牛は個体を特定する手段の1つとして鼻紋を登録しているというお話をしました。
一方で、牛乳を生産してくれる黒白模様のホルスタイン種は、見事な程に牛ごとに柄が違いますね。
この黒白模様(斑紋)は、人の指紋と同じく成長しても変わりません。
かつては、血統登録時に個体識別確認のため、斑紋をスケッチして証明書に載せていたそうですが、現在は個体識別番号(耳標)でOK!(ただし雄を血統登録する際は、現在も斑紋スケッチが必要)。
たった2色の世界なのに奥が深いホルスタイン種。
今日はお肉からちょっと離れて、牛乳を生産してくれるホルスタインにスポットを当てます!
ホルスタインの法則(テストには出ません)
ホルスタイン種は、牛乳をたくさん取ることを目的に品種改良されました。
そんな彼女らの正式名称は「ホルスタイン・フリーシアン」。
ドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州を起源とし、オランダのフリースランド地方で品種改良されたことに由来します。
特徴である黒白模様には、1つ重大な規則があります。
それは、4本の足の踝(くるぶし)あたり、しっぽ、お腹は必ず白色が入っていること。
このため、昔は「六白牛」とも言われていたそうです。
(確かに、ホルスタイン種の写真を検索すると皆6カ所白い!)
ただし、現在のホルスタイン登録協会の条件では、上記の6カ所のいずれかが黒くても、その父牛及び母牛が一定の条件を満たせば血統登録できるそうです。
赤白のホルスタインもいる!
ホルスタインと言えば黒白。
しかし、たまに赤白の可愛らしい子もいるんです。
それがコチラ。じゃん!
血液や赤信号の赤ではなくて、明るめの茶色ですが。
この色でも、今では立派なホルスタインとして認められています。
ちなみにこの赤色遺伝子はその昔、更なる品種改良を目的として肉牛であるショートホーン種という赤牛と交配させた影響によるものです。
ショートホーン種との掛け合わせは乳量が伸びず上手くいきませんでしたが、今でも赤色遺伝子が引き継がれていて、たまにこんな色合いで生まれてきます。
よく「赤白からはカフェオレが出てきそうだ」といったコメントをいただくのですが、乳成分にコーヒーは含まれません(そりゃそうだ)ので、ご了承ください。