どうモー、うしコラムです。
新年度に入り、1ヶ月が経ちました。
環境が大きく変わったという方もいらっしゃると思います。体調を崩されませぬよう、ご自愛くださいm(__)m。
ところで、新しい環境で体調を崩しやすくなるというのは、牛でもよく見られます。
実は牛って、必ずしも一生を一つの農場で過ごすわけではなくて、数日で日本縦断することだってあるんです。
今回は、肉牛の移動についてお話したいと思います。
多くの牛は引っ越しを経験する
肉牛の農家さんには、繁殖農家と肥育農家がいます(中には両方される農家さんもいます)。
繁殖農家は9か月齢ぐらいまでの子牛を肥育農家に販売します。
この子牛売買の現場(セリ)には、実は日本各地から購買者がやってくるのです!
例えば、今年4月、宮崎県で行われたセリでは、約半分の牛が県外の農家さん(四国、本州、北海道まで!!)に売られていました。(出典:JAみやざき都城地区本部)。
こうして子牛は、なかなかの大旅行をすることになるのです。
新居に着いたら、しばらくは個室がベスト!
さて、新しい農場に着いた転校生(牛)は、すぐに牛群に入れずしばらくは元々いる牛とは離して飼育します。
そうする理由はいくつかあって…
①先住の牛たちが「あぁん?なんだテメェ、俺たちのメシ食おうってのか」と言わんばかりに転校生の食事を邪魔することがあったり。
②転校生が移動や環境の変化、餌の変化等で受けるストレスから病気になることもあったり。
③逆に転校生が何か病気を持ちこんで、ほかの牛にうつしてしまったり。
ということがあるので、慎重に受け入れ、よく観察しないといけないのですね。
そして新しい環境に慣れ、餌と水を十分に摂取できて毛並みもよし!となったら、徐々に仲間にいれてあげます。
強いストレスに打ち勝つためには、免疫力をあげる!
そのために、しっかり栄養を取って睡眠をとってリラックスできる環境を整える!
このへんは人も動物も同じですね。