どうモー、うしコラムです。
夏真っ盛り、1日頑張ったあとのビールは格別ですよね。
「酒は百薬の長」と昔から言われ、適量のお酒は血行促進やリラックス効果があると言われています。
また、ビールの主原料は、大麦、ホップ、ビール酵母。
これらには、水溶性食物繊維、ビタミンB群、フィストロゲンという女性ホルモンに似た働きをする栄養素、タンパク質やミネラルなどが含まれており、適量であれば体に良い作用があるようです。
そんなビールですが、実は、私たち人間以外にも飲んでいる動物がいるんです。えーっ?いったい何!?(棒読み)
ビールを飲んで食欲増進!
そう、牛です(笑)。
肉用牛は一般的に、大事に育てられて31ヶ月齢くらいでお肉になります。
それまで牛の状態や月齢に合わせて餌を給与するわけですが、ある程度肉付きが良くなると、牛の食欲が低下してしまうことがあります。
そんな時には炭酸とアルコールで第1胃を刺激すると食欲が上がるらしく、その材料にビールを使う生産者もいる、ということなのです。(※牛農家なら誰もがやっているというわけではありません)
牛は苦味を感じるのか?
ところで、牛は、ビールの苦味は平気なのでしょうか?
ここで注目したいのは、舌にある味蕾という味を感じる器官の数です。
成人は5000~10000個、猫は500個、犬は2000個と言われ、我々人間は味覚が敏感なんだ!と再認識するのですが…
牛は…な、なんと20000個もあるんですって!
一般的に肉食動物よりも草食動物の方が味覚は優れていると言われています。
というのも、狩りをして新鮮な肉を食べる肉食動物には、腐敗や植物毒の心配がないから。
一方の草食動物は、似たような色形の草の中から有害なものを見分ける必要があるため、味覚が発達したと言われています。
牛は甘味や旨味に嗜好性を示し、塩味や酸味には強い拒絶反応を示すそうです。
苦味は…30年前の論文によると、牛は苦味については敏感な反応を示さなかったそうです。
ただこの論文で苦味として与えられたのはカフェインなので、ビールの苦味ではまた別の反応を示すかも…。
いつかグルメな牛の本音を聞いてみたいものです。
参考文献:牛の味覚に関する行動学的研究 | CiNii Research