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#139 【お肉の解説3】「『ロース』って何ですか?」

どうモー、うしコラムです。

お肉について部位の名前を軸に解説していくこのシリーズ、第3弾です。

今回はロースについて語ってみますね。


 

さて、ロースとは何か?という所から。

「ロース」とは部位の名前ではなくて、肩ロース、リブロース、サーロイン、そしてヒレの総称です。(※この部位の肉は「牛ロース」と表示できます、という意味です。食肉小売品質基準より)

肩ロースは、前回お話ししたリブロースよりも頭方向にあります。「肩」とあるので、場所はイメージしやすいですね。

前回の「ロイン」と並べて図示するとこんな感じ。

ロースとロインがおもいっきり被っていて、なんともややこしいですが。

 

そもそも「ロース」とは英語の「roast(ロースト)=焼く」が語源で、「焼くと美味しい部位」という意味なのだそうです。

大抵の肉は焼くとおいしいとしたものではないだろうか、と思われるかもしれませんが、ちょっと筋肉の性質からこのあたりを紐解いてみましょう。

 

筋肉には、主に姿勢を維持するのに使われる「遅筋」、運動をする(手足を激しく動かすなど)のに使われる「速筋」があります。

遅筋はあまり動かないので、筋肉が柔らかく、脂肪が入り込みやすい性質があります。反対に速筋は激しい運動ができるように筋線維に富む代わりに脂身が少なくなる性質があります。

そして焼いたときに、より美味しくなるのは、一般的に脂身が多いほう、つまり遅筋。

逆に速筋主体である手足の肉(スネやモモなど)は煮込み料理に向くのです。

 

これは遅筋か速筋か…そういう目で「ロース」と呼ばれる分をよく見てみると…そう、どれも背骨の周りにあって、姿勢を維持する遅筋であることが分かりますね。もちろんそれ以外の部位もステーキや焼き肉で食べておいしいのですが、「ロース」の部分は脂の乗り方も細やかで、特に美味しい部分と評されたのも納得です。

 

ちなみに肩ロースの部分は、表層側は「ザブトン」、その下は「肩ロース芯」と呼ばれています。また、役牛の場合はちょうど鞍を乗せる部分でもあったので、鞍の下で「クラシタ」と呼ばれることもありますね。

 


 

さて、これでお尻から肩あたりまでの主な肉の部位が解説できました。

次回は別の部位を掘り下げてみようと思います!






#138 【お肉の解説2】「『サーロイン』ってなんですか?」

どうモー、うしコラムです。

牛肉の「部位」について話していこうという解説企画第2弾です。前回は「牛のお尻」まわりの肉について説明しました。ランプとイチボでしたね。

そのとき、「『腰付近がそのままお尻』であり、ここは重要なポイント」と述べたのですが、ではその続きに踏み込んでみましょう。

 


 

腰回りのお肉のことは、英語で「ロイン」といいます。ん?なんか聞いたことありますね。

そう、ご存じ「サーロイン」のロインは、本来「腰の肉」という意味なのです。

しかしここがややこしいところなのですが、「腰回りはお尻」でもあって、本来ロインと呼ばれるべきところは前回説明した通り「ランプ」と呼ばれていますね。

結論に進む前に、サーロインの話をしましょう。

実はサーロインの「サー」とは、「~の上」を意味します。「上」とは牛の場合は「頭のある方向」ということになります。

そこで改めて肉の部位の模式図を見てみましょう。確かにサーロインは腰(ランプやイチボがあるところ)の前にあることが分かりますね。

この部分がサーロインで、更にその前がリブロース。ちなみに「リブ」は肋骨のこと。

細かなことを言いますと、牛の背骨って頸椎(7個)・胸椎(13個、肋骨もそこについている)・腰椎(6個)とありまして、第10胸椎と第11胸椎の間に境界線が引かれます。そこから頭寄りの第6(もしくは7)胸椎~第10胸椎間がリブロース、尻尾寄りの第11胸椎~第6腰椎までをサーロインと呼んでいます。

これらに、人間でいう所のインナーマッスル、腰痛対策として鍛えましょうと言われるあの筋肉=ヒレを加えたものをまとめて食肉業界では「ロイン」と呼んでいるのです。

「腰」の医学的な定義としては、胸椎から下(尻尾方向)は「腰椎」というように腰扱いなので、この3つの部位をまとめて「ロイン(腰回り)」と呼んでも正確ではあるのですが。…でもどうしても腰=腰骨(寛骨、ランプやイチボのある所)付近のイメージがあるので、なんかややこしいなぁと思ってしまいますね(笑)。

 


 

さて、先ほどさらっと(また出た)「人間でいう所のインナーマッスル、腰痛対策として云々…」といった話をしました。

これも実は重要なポイントなのですが、その深掘りはまた次回!

 

 

 

 

 

 

 






#137 【お肉の解説】「牛のお尻ってどこですか?」

どうモー、うしコラムです。

おかげさまでうしコラムも4年目に突入しました。ますます牛の世界を深掘りしていきますので、今年もよろしくお願いいたします。

今年はまず、お肉屋らしくお肉の部位に関するお話からどうぞ。

 


 

さて、牛獣医なんて仕事をしておりますと、牛に関するご質問をいただくことがちょくちょくあります。その中のひとつにあったのが、「牛のお尻ってどこですか?」

あらためて問われてみると、どこだろう?となりますよね。皆さんならどうお答えしますか?下の図で「ここらへん」と予想してみてください。

正解はコチラ、じゃん!

どうですか?当たっていましたか?

お尻とは「後ろ足の付け根から尾の付け根にかけての、骨盤を構成する領域全体」なので、この図のようになるんですね。だから腰付近がそのままお尻というイメージです。

多くの人は尻尾の付け根から真ん中あたりまでの後ろ足付近を指さすのですが、実はそこは太ももなのです。牧場のスタッフに「お尻に注射を打っておいてください」というと、大抵太ももに打たれてしまうという不思議現象多発地帯です。

お肉の名前で言うと、お尻のなかでも頭寄りにある部位は「ランプ」、尻尾寄りにある部位は「イチボ」と呼ばれています。

ランプ(rump)は英語でそのまんま「お尻」という意味。イチボは牛の腰骨(骨盤)がH(エイチ)の形に似ていて「エイチボーン」と呼ばれていることからその名がついたそうです。

 

さあ、これでお尻まわりのお肉を2つ覚えることができました。

先ほどさらっと「腰付近がそのままお尻」と書いたのですが、実はこれ、ある重要なお肉の名前につながるポイントになっています。さあそれは何!?続きはまた次回!