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#143 子牛式筋トレ!?

どうモー、うしコラムです。

最近、筋肉に関する書籍を読み返していると、古代ギリシャの伝説的アスリート・ミロンの話が目に飛び込んできたんですよ。

で、ミロンについて調べてみると、あの牛乳に混ぜて飲むココアみたいな飲料「ミロ」の商品名はそこから来たのだとネスレ日本のサイトにも紹介されていまして。

しかも3月6日は「ミロの日」になっていて、3月の話題にぴったりじゃないか…ということで、今回はミロンの伝説と子牛の成長についてお話ししようと思います。


 

さて、あらためまして古代ギリシャのアスリート・ミロン。牛を担いで筋トレし、古代オリンピックを6連覇し最強のレスラーになったとして今なお語り継がれる人物です。

トレーニングの時に担いだ牛というのが、最初は生まれたての仔牛だったのですけど、牛も日々成長するものですから、毎日担いでいるうちに大人の牛まで担げるようになってしまったという逸話が残っています。筋トレにおいては軽いものから次第に重量を増やしていき筋肉を鍛えると良いという、今日筋トレ界隈で「漸進的過負荷(ぜんしんてきかふか)の法則」と呼ばれるものの元になった話としても有名ですね。

ではミロンの凄さについて、当時の牛の大きさがどの位であったかは分からないので、今の標準サイズに置き換えて考えてみましょう。

まず肉牛だとすると、生時体重は30~50kg。米俵のようにまとまった形のものなら力もかけやすいですが、長くだらんと柔らかい物体の30~50kgって、まあー重いこと!油断をすると腰をやります。急ぐときは二人がかりで持ち上げて子牛部屋に運搬したりします。

それを一人で担ぎますか。うん、相当強靭な足腰であることは明らかでしょう。

 

さて、伝説では「成長する子牛を毎日担いだ」とあります。これについてはどうでしょう。

現代の筋トレでは1~2週間ぐらいかけて様子を見つつ2.5㎏程度負荷を強めていくのが一般的のようですが、通常、子牛の成長速度は1日1㎏。1週間に7㎏負荷増とは、なかなか鬼トレーナーではありませんか。肉離れぐらいは普通にやってしまいそうな気がします。

古代ギリシャでは牛の成長は今よりゆっくりであったかもしれませんが、現在のアスリートにミロンの真似はお勧めできないなぁ…というのが私の結論です。


 

さて、かくして屈強な肉体を手に入れた最強の闘士ミロン。あるとき素手で樹を切り倒そうとして(なんで!?)、樹に一撃をくらわしたところで、その幹にできた裂け目に手が挟まって動けなくなってしまい、更にその音に驚いた猛獣に咬み殺されるという最期だったそうで。最初から最後まで荒唐無稽なエピソードでした。

 

 






#142【お肉の解説5】モモに関するエトセトラ

どうモー、うしコラムです。

本コラムで扱ってきたお肉についての物語も、イチボ、ランプ、サーロイン、ヒレ、リブロース、肩ロース、外バラ、中バラ、中落と、だいぶ進んできましたね。しかし肉の部位はまだまだあります。もうしばらくお付き合いくださいm(__)m。

今回はモモ肉について、ちょっとしんみりしたお話を。


 

牛の獣医をやっておりますと、これはどうにもならない…と治療を諦めなければならない状況に直面することがあります。その一例が、意外に思われるかもしれませんが「肉離れ」です。

例えば、乳牛などで時々発生するのですが、驚いて急に動いたりした拍子などに滑って転ぶことがあります。

牛の脚って結構繊細…というか、体が何しろ大きいので、転んだ時に脚に来るダメージがとても大きいのでしょうね、それで肉離れを起こすことがあるのです。

この肉離れが牛にとっては致命傷。自力では立てなくなるし、もちろん人間で介助することも無理、重機を使って立たせるとしても、そんなに長い時間はできません。そして立てなくなると、脚が自重で押しつぶされ、血流が止まって組織が壊死してしまうのです。そうなると、もう人間の力では救いようがありません。牛は経済動物ですから、やむを得ずお肉になってもらうしかないのです。元気だったのに…と悲しくなりますね…。

この時ダメージを受ける筋肉の代表格が、後肢の内転筋や腓腹筋。人間で言うと太ももの筋肉とふくらはぎですね。肉の部位で言うと、内転筋=内モモ、腓腹筋=ハバキ(外モモの一部)といったところです。

※注意:こうしたダメージを受けて炎症の激しい部位の肉が市場に出回ることはありません。

 

こんな事故が起こらないように、牛舎では人間はそろりそろりと動きます。急に動くと牛がびっくりして転ぶので。みなさまも観光牧場に行かれた際は、牛を脅かさないようにお気を付けください。

 


 

さてこの内モモと外モモ、以前紹介した筋肉の種類・速筋/遅筋(#139)でいうと、体を動かす部位なので速筋ということになります。速筋は脂肪が少なく、筋線維やスジ(コラーゲン)に富む性質がありましたね。そしてそのような筋肉はステーキよりも煮込み向きであるということでした。

しかし内モモはスジが少ないため、いわば速筋と遅筋の良いとこ取りをしたような性質があります。脂が少なくてさっぱりしているけれども、ステーキでもイケる。もちろん煮込みもOKという多用途部位。よく使われる料理としてはローストビーフが有名です。(ローストビーフのレシピは#54を見てネ!)

一方、外モモは総じてスジが多く、こちらは煮込み向きです。

いろんな料理でお楽しみください!






#141【お肉の解説4】「カルビ」ってどこの肉?

どうモー、うしコラムです。

さて、今回もお肉について。これまで肩ロース、リブロース、サーロイン、ヒレ、ランプ、イチボといった背中寄りのお肉の紹介をしてきましたので、今回はおなか側に進んでみます。

 


 

私が学生だったとき、獣医学部の卒業試験に、腹部の筋肉の層の順番に関する問題が出たことがありました。その問題の答えは「外腹斜筋→内腹斜筋→腹横筋」というもので、恥ずかしながら当時の私は正確に答えることができませんでした。

その記憶がフラッシュバックしたのは牧場の現場に出るようになってから、牛の第4胃変位という病気の手術について改めて手ほどきを受けることになった時のこと。いろんな術式があるのですが、その時指導を受けたのは牛の脇腹あたりを切る方法でした。

手術を進めながら指導員が教えてくれたのが、

「…筋肉が見えたら、外腹斜筋→内腹斜筋→腹横筋の順に切っていきます」

あ、ここで出てくるのか―!!!

間違えたからこそ記憶に残るってことはあるもんです。勉強と実務がつながる瞬間ですね。この手術は牛獣医なら必修スキル。だから試験に出るほど大事だったのか、と気付いて目からウロコ。

「そして…」

ん?まだ続くの?と思っていたら、切開した筋肉の断面を指しながら、ずばっとこう言いました。

「ここがカルビです!」

 


 

もともと「カルビ」とは韓国語で「肋骨」を意味し、肋骨付近の肉のことを指していたそうで。肋骨から腹部まわり、総じて「ともバラ」と呼ばれるこの部分。上述の手術で切っている部分はまさにこのエリア内にあります。

実は、肉の部位を定義している「食肉小売品質基準」の中に「カルビ」という部位は存在しません。「カルビ」とは、「肋骨付近」という部位を示す言葉であると同時に、「韓国風の甘辛く焼いて調理する食べ方」でもあるのです。

なので、指導員が「ここはカルビです」と断言したところは、正確には「日本で『カルビ』によく使われる部位」ということになるのでしょうね。

言うまでもなく、脂を多く含み、焼いて食べるのに適した部分です。

 


 

先日、2026年2月17・18日は獣医師国家試験がありました。受験生の皆様、お疲れさまでした。おいしいお肉でも食べて、しっかり疲れを癒してくださいね。生産現場でお会いできることを楽しみにしています。

 






#140 秋田の2月と言えば

どうモー、うしコラムです。

秋田県横手はこの時期、かまくらで盛り上がっております。今年は雪が少なくてまだ作っていないのですが、弊社の前も毎年だいたいこんな感じで。

夜、明かりを灯すと更に幻想的です。

秋田の2月中旬は行事がメジロ押しで県全体が熱いですね。男鹿ではなまはげが、湯沢では犬が、そして角館や横手ではかまくらが主役のイベントが行われます。

これらはそれぞれ伝統行事なのですが、実は旧暦1月15日、現在の2月中旬に当たる時期を小正月といい、新年あけて最初の満月に神様がやってくるという信仰に基づくイベントなのだそうです。雪深く夏が短く自然の厳しい東北地方は、その年の安全と豊作をより強く願い、小正月を盛り上げる風習が根強く残りやすい環境だったのかもしれません。

こと、かまくらに関して言うと、もともと水神を祀る祠が起源なのだそうで、「神庫(かみくら)」が訛って「かまくら」になった、という説もあるぐらい。昔、横手は水資源が少なかったらしく、そのためこのような水神信仰が定着したと言われています。写真のように中に神棚を添えるのが、本来のかまくらの姿といったところでしょう。

ちなみに、和牛は大人のメス牛で1日に30リットルぐらい、わりとガブガブ水を飲みますので、土地柄を考えると、よくぞ畜産ができるまで自然の恵みを引き出せるようになったものだと、先人の苦労に頭の下がる思いです。

 

ところで私は子どもの頃、かまくらを、山と積んであるただの雪の塊と勘違いしててっぺんまでよじ登り、ふぅーと達成感を味わったところで屋根が抜けて内部に落下。下に誰もいなくて(そして神棚も無くて)事なきを得た…という思い出があります。中が空洞とは気づかなかったんですよ…。横手のかまくらは見た目に特別感があるので、まずそんな勘違いはなさそうですが、ホントに危険なので、かまくらにはよじ登らないようお気を付けください。

 

 






#139 【お肉の解説3】「『ロース』って何ですか?」

どうモー、うしコラムです。

お肉について部位の名前を軸に解説していくこのシリーズ、第3弾です。

今回はロースについて語ってみますね。


 

さて、ロースとは何か?という所から。

「ロース」とは部位の名前ではなくて、肩ロース、リブロース、サーロイン、そしてヒレの総称です。(※この部位の肉は「牛ロース」と表示できます、という意味です。食肉小売品質基準より)

肩ロースは、前回お話ししたリブロースよりも頭方向にあります。「肩」とあるので、場所はイメージしやすいですね。

前回の「ロイン」と並べて図示するとこんな感じ。

ロースとロインがおもいっきり被っていて、なんともややこしいですが。

 

そもそも「ロース」とは英語の「roast(ロースト)=焼く」が語源で、「焼くと美味しい部位」という意味なのだそうです。

大抵の肉は焼くとおいしいとしたものではないだろうか、と思われるかもしれませんが、ちょっと筋肉の性質からこのあたりを紐解いてみましょう。

 

筋肉には、主に姿勢を維持するのに使われる「遅筋」、運動をする(手足を激しく動かすなど)のに使われる「速筋」があります。

遅筋はあまり動かないので、筋肉が柔らかく、脂肪が入り込みやすい性質があります。反対に速筋は激しい運動ができるように筋線維に富む代わりに脂身が少なくなる性質があります。

そして焼いたときに、より美味しくなるのは、一般的に脂身が多いほう、つまり遅筋。

逆に速筋主体である手足の肉(スネやモモなど)は煮込み料理に向くのです。

 

これは遅筋か速筋か…そういう目で「ロース」と呼ばれる分をよく見てみると…そう、どれも背骨の周りにあって、姿勢を維持する遅筋であることが分かりますね。もちろんそれ以外の部位もステーキや焼き肉で食べておいしいのですが、「ロース」の部分は脂の乗り方も細やかで、特に美味しい部分と評されたのも納得です。

 

ちなみに肩ロースの部分は、表層側は「ザブトン」、その下は「肩ロース芯」と呼ばれています。また、役牛の場合はちょうど鞍を乗せる部分でもあったので、鞍の下で「クラシタ」と呼ばれることもありますね。

 


 

さて、これでお尻から肩あたりまでの主な肉の部位が解説できました。

次回は別の部位を掘り下げてみようと思います!






#138 【お肉の解説2】「『サーロイン』ってなんですか?」

どうモー、うしコラムです。

牛肉の「部位」について話していこうという解説企画第2弾です。前回は「牛のお尻」まわりの肉について説明しました。ランプとイチボでしたね。

そのとき、「『腰付近がそのままお尻』であり、ここは重要なポイント」と述べたのですが、ではその続きに踏み込んでみましょう。

 


 

腰回りのお肉のことは、英語で「ロイン」といいます。ん?なんか聞いたことありますね。

そう、ご存じ「サーロイン」のロインは、本来「腰の肉」という意味なのです。

しかしここがややこしいところなのですが、「腰回りはお尻」でもあって、本来ロインと呼ばれるべきところは前回説明した通り「ランプ」と呼ばれていますね。

結論に進む前に、サーロインの話をしましょう。

実はサーロインの「サー」とは、「~の上」を意味します。「上」とは牛の場合は「頭のある方向」ということになります。

そこで改めて肉の部位の模式図を見てみましょう。確かにサーロインは腰(ランプやイチボがあるところ)の前にあることが分かりますね。

この部分がサーロインで、更にその前がリブロース。ちなみに「リブ」は肋骨のこと。

細かなことを言いますと、牛の背骨って頸椎(7個)・胸椎(13個、肋骨もそこについている)・腰椎(6個)とありまして、第10胸椎と第11胸椎の間に境界線が引かれます。そこから頭寄りの第6(もしくは7)胸椎~第10胸椎間がリブロース、尻尾寄りの第11胸椎~第6腰椎までをサーロインと呼んでいます。

これらに、人間でいう所のインナーマッスル、腰痛対策として鍛えましょうと言われるあの筋肉=ヒレを加えたものをまとめて食肉業界では「ロイン」と呼んでいるのです。

「腰」の医学的な定義としては、胸椎から下(尻尾方向)は「腰椎」というように腰扱いなので、この3つの部位をまとめて「ロイン(腰回り)」と呼んでも正確ではあるのですが。…でもどうしても腰=腰骨(寛骨、ランプやイチボのある所)付近のイメージがあるので、なんかややこしいなぁと思ってしまいますね(笑)。

 


 

さて、先ほどさらっと(また出た)「人間でいう所のインナーマッスル、腰痛対策として云々…」といった話をしました。

これも実は重要なポイントなのですが、その深掘りはまた次回!

 

 

 

 

 

 

 






#137 【お肉の解説】「牛のお尻ってどこですか?」

どうモー、うしコラムです。

おかげさまでうしコラムも4年目に突入しました。ますます牛の世界を深掘りしていきますので、今年もよろしくお願いいたします。

今年はまず、お肉屋らしくお肉の部位に関するお話からどうぞ。

 


 

さて、牛獣医なんて仕事をしておりますと、牛に関するご質問をいただくことがちょくちょくあります。その中のひとつにあったのが、「牛のお尻ってどこですか?」

あらためて問われてみると、どこだろう?となりますよね。皆さんならどうお答えしますか?下の図で「ここらへん」と予想してみてください。

正解はコチラ、じゃん!

どうですか?当たっていましたか?

お尻とは「後ろ足の付け根から尾の付け根にかけての、骨盤を構成する領域全体」なので、この図のようになるんですね。だから腰付近がそのままお尻というイメージです。

多くの人は尻尾の付け根から真ん中あたりまでの後ろ足付近を指さすのですが、実はそこは太ももなのです。牧場のスタッフに「お尻に注射を打っておいてください」というと、大抵太ももに打たれてしまうという不思議現象多発地帯です。

お肉の名前で言うと、お尻のなかでも頭寄りにある部位は「ランプ」、尻尾寄りにある部位は「イチボ」と呼ばれています。

ランプ(rump)は英語でそのまんま「お尻」という意味。イチボは牛の腰骨(骨盤)がH(エイチ)の形に似ていて「エイチボーン」と呼ばれていることからその名がついたそうです。

 

さあ、これでお尻まわりのお肉を2つ覚えることができました。

先ほどさらっと「腰付近がそのままお尻」と書いたのですが、実はこれ、ある重要なお肉の名前につながるポイントになっています。さあそれは何!?続きはまた次回!

 

 

 






#135 クリスマスと「牛」!?

どうモー、うしコラムです。

いよいよ寒くなってきましたね。朝、牧場で診察をしていると、風邪でもないのに鼻水がぽたぽたとこぼれ落ちてきます。この時期、直腸検査(牛のお尻に手を突っ込んで牛の体調を調べる検査です)をしていると、牛の体内が本当に暖かくて、コタツにでも入っているかのような気持ちになります。でも牛にとっては迷惑でしょうから、名残惜しみながらもさっさと手を引いてしまうのですが。

さて、この時期と言えばクリスマス。クリスマスと言えばイエス=キリストの誕生日ですね。

キリストの誕生の場面は、昔から様々な画家によって描かれてきました。その絵の中に出てくるのは主役のキリストのほか、聖母マリア、その夫・聖ヨセフ、東方の三賢人、天使などで、描かれ方や構図は様々です。実はその中にしれーっと混じってかなりの高頻度で出現しているキャラクターがいるのですが、何かお分かりですか?

 

そう、

牛なんです。上の絵でも、どっちにも描かれていますね。

今回はこの宗教画に描かれる牛に関するエピソードを少し。

 


 

「キリストは家畜小屋で生まれた」と言われているので、その様子をあらわす動物として牛が描かれていても不思議ではありませんね。

よく言われている「キリストは馬小屋で生まれた」というのは実は聖書の和訳の過程で生じた誤解なのだそうで。もしかしたら、日本ではより馴染み深く、馬小屋で生まれたとされる聖徳太子のエピソードに引きずられたのかもしれません。

キリスト教の中で重要なこの場面に牛が標準装備のように描かれるようになったのは、こんな理由があるそうです。

①牛は清い動物だから

実は聖書の世界では、

「蹄が分かれている」

「反芻をする」

この2つを満たす生き物は清い、とされているのです。だから聖人の誕生を祝福する生き物としてうってつけというわけですね。

ちなみにこの際の「清い動物」というのは、「人間が食べてもいい動物」という意味にも解釈されるそうです。

 

②牛は「謙遜と奉仕」の象徴だから

「牛がいるような粗末な環境で生まれたんですよ」というのが聖人の謙虚さを表していると解釈されていますね。

また、牛は食べ物になるだけでなく、昔は労役に使われていたので、なんとなく奉仕・献身のイメージがあります。

 

私個人としては、聖母マリアの真冬の、家畜小屋での出産はそれは大変だったでしょうから、せめて温かい牛がいて良かったですね…と思わずにはいられません。牛って、ぎゅーっとくっついてみたら、ほんとにあったかいですから。

 

 






#134 簡単レシピ紹介!かまくら風クリスマス・キャロットソース

どうモー、うしコラムです。

今回はお待ちかね、簡単レシピコーナー♪

そろそろクリスマスですね、素敵な夜に、ちょっと温かみのある色合いを添えるステーキソースはいかがでしょう?

え?ケーキを手作りするけど、生クリームがちょっと余る?そんな方には尚うってつけ。

クリスマス・キャロルならぬ「かまくら風クリスマス・キャロットソース」、ぜひお楽しみください!

 

材料と方法

■材料

・ニンジン 200g

・バター 70g (無塩・含塩はお好みで)

・水 125~150cc

・コンソメ 5g

・生クリーム 75g

・塩 1.5g

・オリーブオイル 5cc

※ミキサーもしくはフードプロセッサーが最後の工程で必要です。

 

■作り方

①ニンジンをオリーブオイルで軽くソテーする。

②水を入れて煮る。櫛が通るぐらいに火が通ればOK。

③塩・バター・コンソメ・生クリームを入れてひと煮立ち。

④ミキサーもしくはフードプロセッサーで攪拌して出来上がり。

 

ちなみにこのレシピの提供者はフレンチのシェフ経験がある方で、実際にその現場でも使われた秘蔵のレシピを教えていただきました。

シェフからは「ミキサーがあれば大丈夫ですよー」と軽ーく言われましたので、例によって私も

実際に作ってみました。

これは煮込みの時間がかかるので、手順としてはソース作り→ステーキ調理の順ですね。レシピによってはステーキを焼いたときに出る肉汁を使うことがあるので手順が逆になることがありますが、今回はこの順で。

さて、ニンジンをオリーブオイルでソテー。油断しているとあっという間に焦げてしまうので、お気を付けください。

水を加えてコトコト、しばらく煮込みます。

ニンジンに火が通ったらその他の材料を入れて軽く煮ます。

バターの迫力にちょっとびっくりしますが、気にせずやっちゃいます。

バターの形もなくなり、コンソメも溶けて全体がちょっとグツグツいってきたら終了。後はミキサーで攪拌しますが、ニンジンが柔らかくなっているので、これもあっという間に終わります。

さて、いつもの通り、以前ご紹介した焼き方の動画を参考に赤みが残る程度に焼きまして、ソースをかけたらできあがり!構図がいつも同じなのはご愛敬(笑)。オレンジ色が温か味あってステキ。上に乗っているのは秋田名物とんぶりです。

これ、いただいてみますと…かなり空気を含んだふわっふわのソースで、スープとしてもいけるような感じ。秋田牛のやわらかさと相まって、その溶けるような食感をアシストします。

このままでもOKですが、肉本体を焼いた後の肉汁を加えると更に深みが増しました。塩の量はお好みで調整されると良いと思います。

子どもに食べさせてみると、「言葉にならない」というような表情であっという間に平らげ、ソースも形跡がなくなるほど完食しましたので、かなり美味しかったようですよ。

カンタンなので、是非お試しください!






#133 牛も食べたい、ニンジンの話

どうモー、うしコラムです。

先日ふと見た天気図が完全に西高東低になっていて、冬が来たことを実感しました。

牛は喜び庭駆け回り、従業員はこたつから叩きだされる季節の到来です。

 

さて、この時期実は旬である野菜のひとつ、「ニンジン」が今回のテーマ。

昔は子どもが嫌う野菜に毎度ノミネートされていたものですが、今や品種改良が進み、あまり嫌われなくなったニンジン。甘くてそのまま食べてもおいしい。なんならジュースにして飲む、というほどの存在になっていますね。

野菜の中でも比較的糖度の高いニンジンは牛も大好物。ウマや、観光地のヤギに食べさせているイメージがあるかもしれませんが、牛もニンジン好きな動物のひとつなのです。牛にも味覚はあると考えられていて、甘いものとしょっぱいものを好む傾向があるんですよ。

ニンジンの栄養と言えばご存じβカロチン。視力・皮膚・毛髪・粘膜・免疫力の維持に役立ち、人間だけでなく牛にも重要な栄養素。ですが、本来イネ科の牧草に豊富に含まれるはずのβカロチンは、壊れやすく、保存している間に損なわれていってしまいます。一般的に濃厚飼料として使われるトウモロコシなどには、βカロチンはあまり含まれておらず、「何かで補った方がいいのでは?」という見解も出てくるんですね。

なら、牛にもニンジンを食べさせればいいんじゃ!?となるわけですが。現場で見ていても、安定的にニンジンが供給されているという印象はありません。

実際、牛に食べさせる飼料専用ニンジンというのは探してみても見つかりませんね。米やカボチャは「人間が食べるには甘味が足らなすぎる」という品種があって飼料用として栽培されるのですが、ニンジンに関してはそういうものがあるのかどうか、ちょっとよく分かりません。

しかしニンジンは収穫したもののうち多ければ半分ぐらいが形が悪くて商品にならないいわゆる規格外(廃棄対象)になるらしく、捨てるぐらいなら(そしてそれ目当てで熊が人里に降りてくるぐらいなら)牛に食べてもらったほうがいいじゃないですか。

というわけで近年、規格外のニンジンを飼料化したり、それ以外だと野菜ジュースの搾りかすを活用したりする、といった試みが日本各地で行われつつあります。

フードロスって、本当にもったいないですよね。餌の値段は年々高くなっていますし、今や食糧資源は本当に有限で、捨てている場合ではありません。廃棄される野菜も誰かの役に立つ、そんな仕組みがどんどん浸透していってほしいと思います。

 

さて次回、今が旬のニンジンを使ったレシピをご紹介します!