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#111  牛は低血糖!?

どうモー、うしコラムです。

いよいよ4月ですね。新しいことを始めようと思っている方も多いのではないでしょうか?

 

新しい職場に入ると待っているのが、健康診断ですね。

生活習慣などを見直し、健康を維持するには重要な検査です。

実は牛も、定期健康診断ではないですが、調子が悪い時は血液検査をすることがあるんですよ。

牛の血糖値

今や日本人の6人に1人は糖尿病もしくはその予備軍という時代。

ご飯を食べた後の血糖値が気になりますね!

人間の血糖値は通常70~100㎎/dL、食事の後なら140mg/dLといったところ。

ずっと何かを食べているような牛はさぞ高い血糖値…かと思いきや

45~75mg/dL

え?そんなに低い?45って人間だったら低血糖で倒れる人もいるぐらいですよ?

牛がのんびり、ぼーーーっとしているように見えるのも、低血糖だからかな…?なんて考えたくなりますね。

 

牛の血糖値はあまり変動しない

草食動物の牛は、人間と違って食後に血糖値が急上昇することがありません。

人間の場合はデンプンを含むものを食べると体内で分解されて糖類に変わり、それが腸で吸収されて血液に乗るので、食後に血糖値が上がります。

牛は、草を1胃の中で分解して有機酸にして吸収します。それが血液に乗って肝臓に運ばれて、それからやっと糖に変わります。だから血糖値が上がりにくいんですね。

 

血糖値が上がった時は環境を疑う

しかし牛だって血糖値が上がるときがあります。

そんな時、真っ先に疑うのは、「イライラしている」という事。

体はイヤなことがあると血糖値を上げる反応をします。エネルギー源である糖類を体中に巡らせて、アグレッシブに動ける戦闘モードにしているわけです。

こんな時は、どこか環境が悪いんじゃないかと考えますね。

 

血糖値が下がった時は大変

逆に血糖値が下がる状態。これは糖類を含む牛乳をたくさん出している乳牛でよく起こります。

乳牛は1日に何十kgと牛乳を出すので、餌が足らなければ、どうしても低血糖になってしまいます。

そうなると、やっぱり牛も立てなくなるんですが、そんな時はどうするか。

実は人間みたいに、ブドウ糖を点滴するのです!

牛は立てなくなると、自分の重みで足がしびれたりして、どんどん状態が悪化します。

だから点滴するわ重機で引っ張り上げてみるわで、てんやわんやになることがありますよ。

 

牛の世界も大変ですよね。人間も、環境の変化に体調を崩さぬよう、ご自愛ください!

 

 

 

 

 

 






#110 酒と桜と秋田牛

どうモー、うしコラムです。

今年は3月中旬になっても寒く、しかも九州でも雪が降る変な天候でしたね。

前回に引き続き、春の名物・桜にちなんだお話を少し。

桜の色はいろいろ

桜の花の色と言えば多くの人が淡いピンク色をイメージすると思いますが、実際には様々な色があると思いませんか?

実は同じソメイヨシノでも花の色には微妙な違いがあり、濃いピンクからほぼ白に近いものまでさまざまです。これには、気温や土壌の影響、日照時間、樹齢が影響していると言われています。

特に気温が低いとアントシアニンという色素が増え、花の色が濃くなるそうで。

となると、今年は寒かったので、もしかすると濃いピンク色の花が咲くかもしれませんね!

 

春にぴったり秋田の日本酒

そんな春の風情を楽しむのにぴったりの日本酒がないかなーと探したら、ひときわ目立つピンクのラベルを発見。

どーん!

この存在感は凄いですね。

秋田県の山本酒造が手がける「山本」のうきうき。このラベルは春限定なのだそうです。

味はやや辛口で軽やか、フルーティで飲みやすく、女性にもお勧めとのこと。

 

酒粕の再利用

この日本酒と牛に関する面白いエピソードがあったのでご紹介します。

実はこの山本酒造では、酒造りの過程で発生する酒粕を再利用し、牛(秋田牛ではないのですが)の飼料として活用しているそうです。

酒粕には栄養が豊富に含まれており、牛の食いつきもとても良いのだとか。

秋田県に限らず、様々な酒の産地で、酒粕・焼酎粕を豚や牛の飼料に再利用するという動きがみられ、循環型の産業に向けての取り組みが進んでいます。

ちなみに秋田牛は、酒粕ではありませんが、秋田産飼料米を一定期間食べて育ちます。地域の農業と密接につながりながら大切に育まれていますよ!

 

秋田牛と秋田のお酒でお花見を!

さて、しっかり食べごたえはあるのに口当たりスッキリの秋田牛と秋田のお酒の組み合わせは、まさに絶妙!

軽やかな飲み口の日本酒は、秋田牛の豊かな味わいを引き立て、口の中で心地よい余韻を残します。

例えば、炭火で香ばしく焼いた秋田牛のステーキに、ほんのり冷やした「山本」を合わせれば、花見の席もより一層華やぐことでしょう。

春の風を感じながら、桜の下で秋田牛と日本酒を楽しむ…そんな贅沢なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。自然の恵みを受けた秋田の味覚とともに、春の訪れを満喫できること間違いなしです。






#109 秋田で桜を楽しもう!

どうモー、うしコラムです。

3月になり、卒業式なども済んで、まもなく入学式など新しいことが始まるシーズンがやってきます。

この季節と言えば、やっぱり桜!

今回は桜にちなんだお話です。

☝実際にこんな状況を見たらビックリでしょうね…

 

桜の樹の下には(牛の)死体!?

のっけから物騒な話題ですが、これは梶井基次郎の小説『桜の樹の下には』の有名な一節。

実はその牛版とも言うべき伝承があるのはご存じでしょうか?

今を遡ること800年、源氏と奥州藤原氏が戦った文治の役でのこと。源頼朝軍が行軍の際、今の山形県蔵王の地で、荷を引いていた大きな牛が力尽きて死んでしまった。兵士たちは適当なところまで運んで葬ろうとしたが、重くて運べなかったので、その場に穴を掘り、そこに牛を転がしこんで埋め、桜の樹を墓標にした。

のちにこの桜は大樹となり、牛をひっくり返して埋めた故事にちなんで寝返し桜と呼んだのですが、その言葉が「寝返り(裏切り)」に通じると不吉に思われ、いつしか「根返し桜」と呼ぶようになった…というお話。

蔵王町指定天然記念物として親しまれていましたが、2015年に根元から倒れてしまい、今は切り株と後継樹が残っているそうです。

 

秋田の桜

秋田を代表する桜の名所のひとつが千秋公園。ここは1603年初代藩主佐竹義宣が久保田城を築いた所で、今も城跡が公園として残っています。約650本の桜が一斉に咲き誇る様子はまさに圧巻!平成2年には公益財団法人日本さくらの会から「さくら名所100選」に選定されています。

今年(2025年)の開花予測は4月15日だそうです。

 

2つ目のおすすめスポットは、角館の武家屋敷通り。ここでは、樹齢300年を超える枝垂れ桜が優雅に枝を垂れ、武家屋敷の落ち着いた風景と調和した美しさがあります。

この桜は佐竹北家に公家の姫が輿入れする際、嫁入り道具のひとつにあった苗木が始まりとされ、秋田にいながら京都の風情も感じながら春のひとときを満喫できるスポットです。

 

3つ目のおススメスポットは、「桧木内川堤のソメイヨシノ」。

角館を流れる桧木内川沿いに約2キロメートル続く桜並木は、これも日本さくら名所100選に選ばれた絶景スポット。川沿いをのんびり散歩しながら、お花見を楽しむのも素敵な時間ですね!

 

秋田の桜は4月下旬が満開です。今年は秋田に来て、一味違った桜の楽しみ方にトライしてみるのはいかがでしょうか?(^^)/






#108 ふるさと納税で秋田牛をおトクに食べよう

どうモー、うしコラムです。

確定申告の季節ですね。自営業や副業をお持ちの方はお忙しい時期、お疲れさまです。

忙しい時は秋田牛でエネルギーチャージ。

申告が終わったらやっぱり秋田牛で打ち上げしてください!

 

ECサイトを持つ身で言うのもなんですが、秋田牛をもっとお得に食べたいと思いませんか?

そんなときは、ふるさと納税を利用してみてはいかがでしょうか!?

 

今更ながらふるさと納税について説明すると、要は地方への寄付制度で、年収に応じた上限額までなら2千円の自己負担で各地方の特産品やサービスを享受できるという仕組みです。

例えば、ふるさと納税の仕組みを使って3万円の秋田牛を買ったら、翌年2万8千円が戻ってくる。だから実質2千円の自己負担ということですね。

2千円で秋田牛ステーキとか楽しめたら、おトクですよねー!( *´艸`)

 

ふるさと納税のからくり

「2千円の支払いでそれより高いものを買って経済が回るってどういうこと!?」と不思議ですよね。

そのからくりは、例えば東京にお住まいの方が3万円の秋田牛をふるさと納税で買ったとすると、支払われた3万円のうち、概算で

・1万円(30~40%)が秋田牛の生産者に

・2万円(60~70%)が秋田県に

と分配され、

・翌年、買った人の、東京都の住民税が2万8千円安くなる

という仕組みなのです。

つまり、「支払っている住民税の他地方への移動」ということなんですね。

 

ふるさと納税の利用方法

ふるさと納税の手続きは、とても簡単。

①寄付先を選ぶ
ふるさと納税のポータルサイト(さとふるふるなび楽天ふるさと納税など)から、「かまくらミート」を検索。

②返礼品を選ぶ
秋田牛のステーキ肉、しゃぶしゃぶ肉、すき焼き肉、ハンバーグやカレーなど、いろんな種類が出てきます!(ぜひ「秋田牛」や「由利牛」「錦牛」を選んでネ!)

③申し込み&支払い
クレジットカード決済や銀行振込で寄付を完了させます。

④返礼品が届く
寄付後、数週間から1~2か月程度で返礼品が自宅に届きます。時間がかかるようなので、明日必要!というときには不向きかも。

⑤税金控除の申請をする(ここ重要!)
会社員なら「ワンストップ特例制度」を利用することで、確定申告なしで税控除が受けられます。自営業者や寄付が5自治体を超える場合は、確定申告が必要です。

ワンストップ特例制度の詳しい説明はコチラをどうぞ(^^)/。

 

注意点は、以下の3点です。

・申告をしないとお金は戻ってこない

・年収に応じた利用上限額がある

・お急ぎの時には不向き

 

国の制度を利用して、おトクに秋田牛をお楽しみください!

そして「うまいやん!」とハマってくださったら、ECサイト「かまくらネット」を是非m(__)m。

 






#107 牛の病気と輸出について

どうモー、うしコラムです。

 

先日台湾のかたと話す機会がありましたが、

「秋田牛!台湾ではいろんなところで食べられますヨ!」

とご存じの様子で、とても嬉しくなりました(´ω`*)。

今回は台湾への輸出と病気の話です。

台湾への輸出禁止!?

そのかたが続けて言うには

「しかし、日本の牛肉は、確か輸入禁止になったんじゃなかったでしたっけ?」

なぁぁにぃぃぃぃ!?

 

ということで調べてみると、時系列では

2000年 台湾が日本産牛肉の輸入を禁止

2017年 台湾が日本産牛肉の輸入を解禁。秋田牛、台湾への輸出開始

となっていて、そのかたの記憶が(わりとダイナミックに)前後していたことが分かりました。(ε-(´∀`*)ホッ)

 

牛の病気と輸出入の関係

さて、2000年に何があったのかというと、実は日本で口蹄疫という病気が発生したのです。

「アレ?2010年じゃなかったっけ?」

と思う方もいるかもしれません。確かに2010年には宮崎県を中心に大規模な発生がありました。(私も防疫要員として出動しています。)

しかしその前、2000年に小規模ながら発生があったのです。

当時大学生だった私は、教授から

「日本の畜産は終わった」

と言われたものでした。

 

更に、2003年には日本で牛海綿状脳症(BSE、昔は狂牛病と呼ばれていました)が発生。

 

BSEのように人体に影響のある重要な病気や、口蹄疫のように人間には罹らなくても産業にダメージが大きい病気が発生すると、その国の畜産物は輸入ストップをかけられる、ということなのです。

今日のように人間や製品の往来が頻繁に起こる状況では、海外からの病気の侵入は本当に脅威ですね。目に見えない病原体が、人や製品にくっついていることがあります。

なので渡航帰りの手足の消毒や、牧場に近づかないといった防疫対策に、皆様もぜひご協力くださいネ!m(__)m

 

動きのすばやい秋田県!

さてその後、台湾当局は日本のBSE対策や牛肉の安全性を評価し、2017年9月18日に16年ぶりに日本産牛肉の輸入を解禁しました。

その2カ月後、2017年11月には秋田牛は台湾に輸出されているので、なんともすばやい動きです。

2019年、2024年には秋田県知事自ら営業に出向いていますから、力の入れ具合が分かりますね!

もっと世界の幅広い人々に、秋田牛を味わってもらえますように!






#106 秋田の意外な食材&イベント情報!

どうモー、うしコラムです。

寒い日が続きますね。

牧場はえてして冬場冷え込むような土地にあるもので、牧場スタッフの私たちは氷点下で働くのは当たり前。

たまに気温0℃になったりすると、

「あったかいなぁ…」

と思ってしまう私は、多分職業病にかかっています(笑)。

 

東京で秋田

1月は秋田への旅行の話を書きましたが、しかしお忙しくて、なかなか旅行は難しいというかたもいらっしゃることでしょう。

そんな方に、ぜひ!

2月8日・9日・11日は、東京にある秋田のアンテナショップ「あきた美彩館」で、ゆきまつりイベントが行われます!!

秋田の地酒振る舞い、秋田の雪で作ったかまくら展示、そして秋田犬やなまはげ登場のイベントあり!

秋田の寒天の試食イベントもあるそうです。

 

あきた美彩館は東京都品川駅高輪口付近にあります。詳しい情報はコチラ

 

秋田と寒天

ってか寒天!?と思われた方も多いはず。

秋田って、そんなに寒天が有名でしたっけ?

 

実は寒天は秋田の郷土料理にも欠かせない存在なのだそうで。

寒さが厳しい秋田では、食材の保存性を高めるために寒天を利用した料理が受け継がれてきたと言われています。(農水省HPより)

代表的なもので言えば、

・寒天に溶き卵を加えて固めた「卵寒天」。

・野菜や魚介類を寒天で固めた「寒天寄せ」

・刻んだくるみを寒天と砂糖、醤油で味付けして固めた「くるみ寒天」

そのほか、秋田県南部では、ポテトサラダを寒天で固めた「サラダ寒天」や、焼きそばを寒天で固めた「横手やきそば寒天」など、ユニークな寒天料理もあるようです。

 

そんな、秋田の料理に実は欠かせない寒天を味わいに、品川へいってみませんか!?

秋田牛関連商品もありますよ~(^^)/

 






#105 秋田県冬の大型観光キャンペーン!

どうモー、うしコラムです。

前回ご紹介した秋田県冬の大型観光キャンペーンにちなみ、冬の秋田の魅力についてご紹介。

冬の秋田は、雪が織りなす幻想的な景色や温かみある文化が楽しめる、まさに「特別な季節」です。この時期だからこそ味わえる魅力を、少しご紹介します。日常を離れて、心も体も癒されるひとときを過ごしてみませんか?

 

 

最近は温暖化の影響で、日本の積雪量・積雪域面積は減少しつつあるそうです。

そんな今では、雪を見る、それだけでも非日常ですが、いや秋田県はレベルがすごい。

田沢湖周辺の雪景色、八幡平の樹氷などはとくに有名な絶景スポット。息をのむ美しさと言われています。

 

雪→かまくら

雪と言えば横手のかまくら。今年は去年よりも雪が多くてチャンスだそうですよ。2025年は2月15・16日開催です。

かまくらの中で温かい甘酒をいただけば、ほっと心が和みますよ。

イベント情報はコチラ

 

雪→かまくら→グルメ

このサブタイトルは「雪→かまくら→かまくらミート」と締めくくりたかったのですが、観光メインなので自粛しまして。

美味しいものと言えば、秋田名物「きりたんぽ鍋」は外せません。香ばしい比内地鶏のスープが格別です。

地酒を楽しむなら、おともにいぶりがっこクリームチーズ。

そして欠かせないのは、そう、秋田牛!!

雪景色を眺めながら、冬の寒さで脂肪が絶妙に蓄えられた極上の秋田牛をお楽しみあれ!(キャンペーンで秋田牛を食べられるお店はコチラ

 

出典:気象庁






#104 秋田牛ブランドと旅行のはなし

どうモー、うしコラムです。

寒い日が続きますが、体調崩されませぬようご自愛ください。

牛は寒いところが好きとしたものですが、寒ければそれなりにエネルギーを取られ、太りにくくなったり、牛乳の量が落ちたり、体調を崩しやすくなったりと、色々あります。

毛がフッカフカになって触り心地がとてもイイんですけどね!

 

秋田牛ブランド設立10周年!

さて、秋田牛はブランド化されて昨年10周年を迎えておりました。

秋田牛ブランド推進協議会設立総会が開かれ、秋田牛のデビューをお祝いしたのが、2014年10月6日。

実は「秋田牛」という銘柄そのものは1989年(平成元年)からあったのですが、それ以外にも20種類以上の銘柄牛が並立していました。

そういった銘柄を統合し、秋田の魅力をもっと強力に発信しよう!という動きとなり、2年もの協議を経て、今の「秋田牛」は誕生したのでした。

 

その後、色々な取り組みが実現。ブランド化2年目の2016年にはタイ、2017年には台湾への輸出が始まり、2022年には輸出量は30トンを超え、海外でもそのおいしさが認められるようになりました。

台湾向けのPR動画、秋田牛がおいしそうです!

また、「秋田牛枝肉共励会」といった、肉質を競い合う場も定期的に開催されており、その品質を伸ばす活動が活発に行われています。

 

秋田へGo!

そんな秋田県は現在、冬の大型観光キャンペーンを実施中。

令和7年2月28日までの期間、秋田県の冬の魅力と、おいしさいっぱいの食材を楽しめる観光プランが盛りだくさん!

是非こちらのサイトをチェックしてみてください。

秋田県冬の大型観光キャンペーン特設サイト

秋田牛を、秋田の冬景色といっしょにおたのしみあれ!

 

出典:

秋田由利牛振興協議会HP

日本経済新聞2014年10月7日記事

秋田牛便り2024年8月19日

秋田テレビ2025年1月13日

 






#103 蛇と牛のはなし

どうモー、うしコラムです。

新年おめでとうございます。

今年は巳年、へびのように長――く、頑張っていこうと思います!(^^)/

「巳」とは

今年の干支・「巳」は、もともと「胎児」もしくは「冬眠から目覚めて地上に顔を出した蛇」を表し、「始まり、起こり」を意味する文字なのだそうです。

そしてこの干支にあてられた動物「蛇」は、脱皮を繰り返す様から「再生・復活」がイメージされてきました。

こんな干支にちなんで、今年から新しく何か始めてみるとか、一時やめていたことにもう一度取り組んでみる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

「蛇」と「牛」

さてお正月と言えば初詣。

今年の干支・蛇と、われらが「牛」が同じ敷地内でまつられている神社があるのをご存じでしょうか。

 

答えは群馬の八坂神社。

 

八坂神社でまつられているのは素戔嗚尊(スサノオノミコト)ですが、この神様の別の姿が「牛頭天王(ごずてんのう)」で、疫病消除の神様だったそうです。

このスサノオノミコトの剣から生まれた女神が市杵嶋姫命(イチキシマヒメノミコト)で、水の神様であると同時に音楽・金運・芸術の神様であり、弁財天と同じとされてきました。

そして弁財天の化身こそが白蛇、ということで、この神社では本当に生きている白蛇をおがむことができるそうです。

スサノオノミコトと言えばヤマタノオロチ伝説でもありますから、蛇とはなにかとご縁のある神様ですね。

 

疫病退散!

昨年末、牛の業界では「ランピースキン病」という海外の伝染病が国内で発見されたことが話題になりました。

この病気は人間にかかることはありませんが、牛の生産性を落とす病気で、治療方法がないので、牛の関係者にとってはとても厄介な病です。

もしも牧場などが近くにあるような観光地で、消毒ポイントを見つけたら、靴底や手指の消毒など、ご協力お願いします!(^^)/

今年1年、人間にも牛にも変な病気の流行がありませんように!

 

 

 






#102 牛と神話と塩分と

どうモー、うしコラムです。

 

さて年の瀬がせまり、寒さが厳しさを増してきましたね。

こんなときは温かい南国…とは逆方向に突き抜けて、いっそ北欧の氷の世界を楽しんでみるというのはいかがでしょう?

今回は、牛に関する北欧神話のお話です。

北欧神話の世界:世界の始まりに、牛

北欧、ノルウェーやデンマークといったヨーロッパ北部の国々では、キリスト教が広まる前のゲルマン民族の信仰に基づく独自の神話が伝承されています。

実はこの神話では、牛はかなり序盤、というかスタートから出てくることになるのです。

 

原始、まだ人類はおろか神々さえもいない時代。

世界は「ギンヌンガガップ」という混沌とした空間から始まり、そこに氷山の雫から誕生した生物が巨人ユミルと牝牛アウズンブラ。(はい、いきなり登場!)

アウズンブラは、その乳で(つまり牛乳で)ユミルを養いながら、自らも生きるためにしょっぱい氷を舐め続けました。

そして、その氷を舐めるうちに、氷の中から最初の神であるブーリが姿を現した、とされています。

 

その後、最初の神ブーリはブル(男性の神。牛を彷彿とさせる名前ですが、綴りが全く違います)を産み、ユミルはどんどん子孫を増やし「巨人族」を形成。ブルはその巨人族の女性ベルトラと結婚し、3人の子どもが生まれます。

この3人の神が有名なオーディンと、ヴィリ、ヴェーであり、彼らが現在につながる世界を作った…というのが、世界の始まりの大まかなあらすじ。

 

塩!

私がちょっとびっくりしたのが、原文に、本当に「アウズンブラは塩辛い氷の塊をなめた」というくだりがあることです。

北欧なので海水が凍った氷山なり流氷なりが漂着するのが日常的だったのかもしれませんが、それをなめさせる動物を「牛」とした、このチョイス。

 

実際、牛は塩を好む動物です。牧場の牛が岩塩のブロックを舐めている様子を見たことがある方もいるかもしれません。

牛にとって塩分は健康維持に欠かせないもので、岩塩を与えることで以下のような効果があります。

  • 脱水を防ぐ
  • 体液のイオン・ミネラルバランスを整える
  • 食欲増進・消化を助ける

夏場なんかは特に岩塩の消費が早いですね。岩塩が不足すると、色々な病気が発生しやすくなります。

古代ゲルマン民族は、もしかして牛の生態を見てこのような神話の着想を得たのだろうか…?

と思うと、とても興味深いです。

 

ステーキを食べるときのおススメ塩3選

さて、塩つながりで、お肉をおいしくいただくお話。

言わずもがなですが、牛肉は塩との相性も抜群です。塩の選び方ひとつで、さらにおいしさが引き立ちます。

ステーキを食べるときにおすすめの塩を3つご紹介!

岩塩:粗めに砕いた岩塩は、ステーキのジューシーさを際立たせます。噛んだときに塩の粒がほのかに溶け出す感覚が楽しいです。

フレークソルト:サクサクした食感が特徴のフレークソルトは、塩味がまろやかで肉の甘みを引き立てます。テーブルで仕上げにふりかけても◎。

燻製塩:スモーキーな香りが加わる燻製塩は、焼いた牛肉に深みをプラスします。おもてなしの食卓にちょっとしたサプライズを加えたいときにおすすめです。

 

余談

全くの蛇足ですが、今回でコラムは102回目。

102と言えば元素記号102はノーベリウム、ダイナマイトとノーベル賞で有名なノーベルにちなんだ物質。ノーベルと言えばスゥエーデン…

と、偶然にも北欧つながりを見つけたので、書いてみた次第です。おしまい。