どうモー、うしコラムです。
前回、「奥義『子宮返し』」について書きましたが、なかなか習得できず、悪戦苦闘の毎日です。
とはいえ立ち止まるわけにもいきません。卵巣をとらえ、ある程度子宮の状態を確認できるようになると、いよいよ「種付け」に挑戦です。
「種付け」とは発情を迎えた母牛を妊娠させる仕事で、人工授精や受精卵移植を指します。畜産業の要と言える仕事です!
これは国家資格である人工授精師や受精卵移植師の仕事ですが、獣医師資格はこれらの仕事も行うことができる、言わばワイルドカード。「え?獣医師なんだからそのぐらいできますよね?」「できないなんて、まさかね」と言われているような気さえします。
しかしこの人工授精という仕事、相当練習しなければできるようにはなりません。保存精液を専用のチューブで母牛の子宮に入れ込むわけですが、例えて言うなら…「50cm程度の長ーい鉛筆を、水道管の中に入れ、その中の「どこか」にある竹輪の穴に手探りでその鉛筆を通す」ようなもの。
イヤ無理です。
どこだ!?竹輪の穴は一体どこなんだーーー!?
手探りで探すも、壁をつつくばかりで、全く管が進みません。
果たして母牛に命を宿すことができるのか!?
続く!!
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