どうモー、うしコラムです。
冬物のコートを全部クリーニングに出したつもりだったのに、1着だけ出していないことに気付きました。
さてどうしよう。このまま気付かなかったことにして今冬を迎えるか、それともクリーニングに出すか…。
その点、牛はいいよね、服着ていないんだからそんな悩みなくて。
いやいや、服こそ着ないものの、牛さんだってちゃーんと暑さ、寒さに対応した毛を身に纏っているんですよ。
今回は、牛の「毛」のお話です。
牛の毛も生え変わる
遠目では変化のないように感じますが、近くで観察すると、牛の毛は冬と夏で明らかに違います。
冬には『冬毛』と言って、ふわふわの長めの毛が生えてきます。
触り心地はぬいぐるみ。
これがまた温かい!
体感では自分が身に着けているヒートテック以上。
私も冬は、よく牛に抱き着いて暖を取ります。
そして冬を越し暖かくなると、冬毛は抜け、短くて硬い毛になるのです。
この毛が抜ける時期にブラッシングをしてあげると、それはもう気持ちよいくらいに毛が抜けます。
祭りで売っている大きな綿あめができそうなくらい!
これはきっと本人(牛)も気持ちいいはずです!
牛の毛玉は縁起物
ところで、牛の毛玉が縁起物として祭られている場所があるのをご存じですか?
それは、兵庫県香美町小代区東垣にある大日堂。和牛の起源と言われている但馬牛の産地です。
ここでは、毎年1月28日に牛の安産祈願を願う大日祭りが開催されます。
年に一度、この日だけ御開帳される大日如来の前には、直径3㎝ほどの茶色の丸い牛の毛玉が、木箱に入って祭られているそうですよ。
昔は、牛舎に牛の毛玉が転がっていたら幸運が訪れる、と言われていたそうですが、これは滅多にお目にかかれないまさにレアもの。もちろん、私もまだ見たことがありません。猫の毛玉ならあるのにね。
毛までも縁起物になる牛さん、尊いなぁ。