どうモー、うしコラムです。
日に日に暑くなっていきますね。そろそろ熱中症にもご注意ください!
そういえば、中学生のとき、地理の授業で「地中海性気候は夏場カラッとしている」とか「西岸海洋性気候は夏もそんなに暑くない」と聞いて、「いいなぁ…」なんて思いませんでした?
今回は、前回の「牧草イタリアン」にちなんで、イタリアの気候と農業についてお話しします。
イタリアの気候
イタリアの国土は、地中海に突き出た半島部分と、アルプス山脈に面した部分があって、それぞれ特徴的な気候になっています。きれいに2等分とはいきませんが、半島部分を「南部」、アルプス側を「北部」と呼ぶことにしましょう。
南部:地中海性気候はほぼ砂漠寄りの温帯気候
地中海に面したイタリア南部は、地中海性気候にあたります。
この地中海性気候、すぐ南にはサハラ砂漠があるように夏場は結構厳しい乾燥にみまわれるそうで。
そうなると農業では穀物類の栽培は難しく、自然と乾燥に強いオリーブや柑橘類、雨の少ない地域を好むブドウの栽培が盛んになるわけです。
また、乾燥地域は「硬質小麦」の栽培に適しています。硬質小麦はタンパク質を多く含み、歯ごたえのあるパスタなどに向いているそうですよ。
北部:適度に雨の降る西岸海洋性気候
「適度に」…ってあいまいな表現ですが、農耕や畜産業をやるのに十分な雨が降る、といった感じです。
実はイタリアは酪農大国。生乳生産量は日本の約760万トンに対し、約1320万トンと倍近いのです(FAO、2022年のデータ)。
その乳牛の飼育はほぼ北部に偏っています。
養牛って、ほんとに水がたくさん必要なんですよ。牛飲馬食とはよく言ったもの。湿潤地帯に偏るのもむべなるかな。
となるともちろん乳製品の製造も盛ん。バターや、ゴルゴンゾーラやパルミジャーノといった有名なチーズも北部で作られています。
気候に合った食文化
つまり私たちが日ごろ抱いている「イタリア料理=もちもちパスタとオリーブオイル」といったイメージは、イタリア南部のもの、ということになります。
イタリア北部では、チーズやバターを大量に使うのが特徴なのだそうです。
イタリアでは、南北で料理の性質が違うのですね。
ところで、「いつものイメージ」と違うイタリア料理を、秋田牛で味わってみませんか?
次回はちょっとイタリアンなステーキレシピをご紹介!お楽しみに!