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#44 牛が3頭集まると

どうモー、うしコラムです。

 

牛の繁殖をやっていると、双子だったらどうしよう、とビクビクすることがあります。難産になることもあるので。

しかし場合によっては三つ子ということもあるようで、実際その現場にいたらと思うとぞっとします。

 

牛の用語というわけではありませんが、多胎に関する言葉は面白いですね。

双子の胎子(動物の場合は「胎児」ではなく「胎子」と書きます)ことを双胎と書きますが、三つ子以上にもそうした呼び名があるのです。

三つ子のは品胎、四つ子は要胎、五つ子は周胎。

四角で囲われた部分が品には3つ、要には4つ(下の「女」の部分はカウントしないんだなぁ)、周には微妙ですが5つあるということですね!

 

ふむ、牛の繁殖現場では品胎ぐらいには会うことがあるかもしれない、覚悟しとこう。と言った方が賢く見られそう。

 

ところで、牛が3頭集まった字もあるのですが、ご存じでしょうか?

これです。「犇」…何と読むと思います?

 

答えは「ひしめく(犇く)」でした!日頃、牛にもみくちゃにされているとなるほどーと納得します。牛が3頭並んだところに入り込んだら、下手すりゃ圧死するなと覚悟するほどで、ああ犇いているなぁと思います。

 

お願いだから母牛の体の中で品胎になって犇かないで、と祈りつつ今日も繁殖頑張ります。

 

 

 






#43 牛の落とし物に落とすなかれ

どうモー、うしコラムです。

2023年1月下旬の寒波は大変な猛威でしたが、皆様、被害はありませんでしたか?

うちの農場は牛の水飲み場が凍り、お湯で溶かしては端からまた凍っていくという無間地獄を体験しました。

 

さて、下の写真、なんだと思います?

そう、私のアイテム・メモ帳とペンですが、リールがついているのにお気づきでしょうか。私はなんなら携帯電話にも装着しています。

なぜこんなサイボーグ化(?)を施すかというと、理由はひとつ

牛のしっぽにハタキ落とされるから!(泣)

です。

 

そう、ハタキ落とされる先は牛糞まみれの床であることを忘れてはいけません。

 

この牛糞、もしかして皆さん、ぼとっと塊で落ちてくることを想像していませんか?

 

実は牛の糞(連呼して申し訳ないですが)の水分含量はかなり高く、教科書に載っている例えをそのまま拝借すると「なめらかプリンのよう」であり、踏んで足を離したときに足跡が残らない状態に戻るようなべっちゃり具合が健康な状態の糞なのです。

 

獣医は牛のお尻側に回って検査や診察をすることも多いのですが、このとき油断すると、鞭さながらの尻尾(しっぽ)攻撃を食らうのです。

なお、尻尾の先に糞が絡みついて固まっている状態になっていることもあるのですが、それはもう攻撃力マシマシで、イメージでいうとこんな感じ。

今日の予定が、仕事の記録が、気づきやノウハウが詰まったメモが、この一撃で牛糞プリンの中にダイブした日には、それはもうすごい精神的ダメージで。

 

以来、農場で作業するときに使うものには、命綱をつけることを心がけたという次第でした。

 

 






#42 牛獣医の修行(6)

どうモー、うしコラムです。

昨年のブログからだいぶ時間が経過してしまいましたが、繁殖成功への悪戦苦闘はまだまだ(まーだーまーだー)続く!

 

ちょっと復習(?)しますと、

  • 牛の繁殖では人工的に精液や受精卵を子宮に届けるということをやっていて、それをやるには手探りで細い棒を竹輪の穴に通すようなことをしなければならず、これが大層難しい!(これが「竹輪の穴通し」#23を見てね!)
  • 「竹輪の穴通し」ができるようになっても、なかなか受胎しない…(´;ω;`)

という話が前回まで。

 

さて、「竹輪の穴通し」ができるようになったので、とにかく数打てとばかりに人工授精&受精卵移植の毎日。

「あたれぇぇぇ!」というSF映画さながらのセリフを心の中で叫びながらの仕事です。

 

しかし難しいのはそれだけでなくて、その種付け(人工授精や受精卵移植のこと)がうまくいったかどうかの答え合わせ、つまり妊娠鑑定も結構難しいのです。

そこで出てくるのが子宮をひっくり返す「奥義・子宮返し」(ブログ#19も見てね!)。子宮を全体的に触診するための技術です。

 

「…老師!『子宮返し』ができません…!(涙)」

「…そなた、何を悩んでおる?」

「どうしても…どうしても子宮間膜がつかめないのです!否、ひっくり返ったと思ったら腸の蠕動運動が全てを戻していってしまうのです!」

「ふむ…よいか、その場に感じられるものが全てではない。真理は時に、壁の奥にある」

※☝作業中の脳内イメージです。ちなみに私の師匠は私より年下です。老師とか言ってごめん。

 

上は何を言っているのかというと、牛の子宮はチョキのような二股になっていて、その二股の間に水かきのような膜がついている(これが子宮間膜)。それをつかんで引っ張れば子宮返しができるのですが、その膜がつかめないので苦労しているというわけです。

 

頭を抱えながら今日も妊娠鑑定にトライ。私が人工授精した牛です。牛の直腸に手を突っ込んで探るも…

分からん、子宮間膜どこだ?わからん…くそぉぉぉぉ!!

と、破れかぶれでグイっと力を入れて手を押し込んでみると…

「真理は時に、壁の奥にある」

何かある!いつも触っている部分よりもっと奥に、ぴんと張った膜のようなものがあり、それに指をひっかけてぐっと引く…

「回れぇぇぇぇ!!」

ぐりんっ!!

子宮がひっくり返る。子宮の奥の部分まで触診できる。

やった、今だ、確認!結果は…何かある!

「これ、もしかして?」と師匠に確認してもらいますと。

「…うん、正解。おめでとう」

受胎。

とうとう、命を宿すことができた瞬間でした。

 

なお、この師匠、私が人工授精と妊娠鑑定ができたことを見届けると、これにて終了とばかりに農場を退職されました。

後は自分で克服せよと。

この後私は更に壁にぶつかって頭を抱えることになるのですが、その話はまたいずれ。






#41 料理下手の私が、ステーキソースを再現してみた!

どうモー、うしコラムです。

現在、ツイッターでお肉にまつわる「家族の物語」を配信中。ぜひご覧ください!

 

「家族の物語」第2弾、テーマは「頑張る家族を応援」でした。

受験シーズンもいよいよ大詰め。大変ですよね。誰がって、受験する本人も、そして支える家族も。

そんな家族を秋田牛が応援できたら、と思います。皆さんの頑張りが、実を結びますように!

 

さて、前回リンゴと玉ねぎを使ったステーキソースのレシピをご紹介しましたが(まだ見ていない方はコチラ)、料理下手な私も実際に作ってみました。

まずは必要量の調味料を用意し、リンゴと玉ねぎを刻んで準備OKの状態にしまして。

秋田牛、今回は贅沢にミスジ肉を使っちゃおう。

筋に切れ目を入れて、焼き方動画に従って焼く!はい、じゅーーーーーーっ!

やーーー、既にうまそーーーーー!(´艸`*)

で、肉汁がジュウジュウ出てきて両面に焼き目も付いたところで、こんなもんかいな?と火を止めて。

ホイル・タオルにくるんで余熱処理。これ、やったことなかったなぁ。

 

余熱処理の間に肉汁の溜まったフライパンに刻んだリンゴと玉ねぎを投入して一気に炒めます!えいやっ!

え?リンゴ?炒めちゃっていいの?しかも醤油と和えるの?と、戸惑いとワクワク感が交錯中。

もうちょっと細かく刻んだ方がよかった?ま、いいよね。

ねじ曲がったフライ返しで炒めるあたり、生活感&素人感も漏出中。じゅうじゅう。

 

肉汁とリンゴ・玉ねぎの炒め汁と、そして調味料が絡まります。いい匂い…。

ステーキ3枚だからなー、と思ってレシピの2倍量でやってみましたが、レシピ通りで十分でした。作りすぎちゃった。

 

お肉にかけるとこんな感じ。

どうだろう、このステーキ屋で注文したようなレアの焼き加減と、なんとも存在感たっぷりなソース!

お味は…

うん…

…明日死んでもいいやと思うぐらいウマい…!

 

はい、私でも出来ましたー!!!ヾ(≧▽≦)ノ

 

市販のソースも勿論おいしいのですが、フライパンに残った肉汁をそのまま使うソースは、これまた絶品でした。

皆さんも、是非やってみてください!

 






#40 こんなステーキソースはいかがでしょう?リンゴと玉ねぎのマジック!

どうモー、うしコラムです。

今月もステーキをよりおいしく食べるためのソースとサイドメニューを紹介します!

 

前回はさっぱりすっきりいただくためのレシピでしたが(ソースレシピ&焼き方の動画はコチラ)、しっかりとしたお肉の脂を楽しみたいときもありますよね。今回のソースはそんな時にぴったり。リンゴと玉ねぎを、醬油・みりんとお酒で整えます。

今調理したフライパンに残った肉汁を使うので、お肉の旨味を余すことなく楽しめます。

かといって、もたれるようなこってり感ではないというのが秋田牛の良いところですね。

 

また、お肉の脂を引き立たせるのに相性ピッタリなのは、やはり炭水化物。ジャガイモをサイドに添えてはいかがでしょうか?

電子レンジでできてしまうので簡単。ハーブとオリーブオイルの香りがまた食欲をそそります。

 

さて、前回の動画では家族の再会に花を添えた秋田牛でしたが、今回のレシピ、一体どんな場面を彩ることになるのか!?ツイッターをお楽しみに!

 

※動画作成・料理:ご飯セラピスト・オリカナさん(Instagramはコチラ!)

 

 






#39 東京で秋田由利牛フェア!

どうモー、うしコラムです。

 

今回は東京でのイベント告知です。さあ今年も秋田由利牛をおいしく食べられるチャンス到来!あなたはステーキ派?それともすき焼き派?

 

2023年1月21・22日(土日)に東京で秋田由利牛フェアが行われます。今回はあきた美彩館とナショナル田園の2か所で同時開催!イベント内容がそれぞれ異なるのでご注意ください。抽選もあるので、この記事は一番下まで読んでみよう!

 

《あきた美彩館》

・ランチ:すき焼き定食 11:00~15:30(LO14:30)

・ディナー:ステーキ 17:00~22:00(LO21:00)

場所:東京都品川区高輪4丁目10−18 ウィング高輪WEST-Ⅲ 1階(品川駅高輪口を出て横断歩道を渡り、
Wing高輪内いちょう坂を登り徒歩3分、品川駅から251m)

HPはコチラ

 

《ナショナル田園》

・精肉販売 10:00~20:00 試食もあります!

場所:東京都世田谷区玉川田園調布2-6-21( 自由が丘駅(正面口) 徒歩12分 田園調布駅 徒歩9分)

HPはコチラ

 

 

なお、ツイッターはコチラなんですが、これを1月21日までにこのアカウントをフォローの上リツイートすると、抽選で秋田由利牛カレーが当たるそうです!

秋田由利牛カレーは、ゴロっと存在感たっぷりな牛肉を楽しめる逸品カレーです。早速ポチっと!!






#38 ビーフシチューもおいしいよ!

どうモー、うしコラムです。

寒い日が続きますね。温かい煮物がおいしい季節です。

 

日本の煮物と言えば肉じゃがが挙げられますが、一説によると海軍元帥・東郷平八郎とつながりがあるとか。(※諸説あり)

というのも、東郷元帥が軍艦のシェフに「ビーフシチューを食べたいなぁ」とリクエストしたもののシェフは作り方が分からない。なんかこう、色が焦げ茶で、肉とじゃがいもニンジンの入った煮物で、甘辛く…という情報しかない中で、シェフは船内にあるもので工夫を凝らし、なぜか蒟蒻など入れたりして「こんなもんかいな?」と出したのが、今の肉じゃがであったそうで。

 

そもそもビーフシチューのベースとなるデミグラスソース、作り方を調べてみると、まずは牛骨や牛スジ肉を煮込むことから始まります。缶詰でもないと軍艦内で作るのは難しそう、牛骨は軍艦に積まないかな…。

しかも出来上がるまで約7日。デミグラスの語源は「デミ(半分)」になるまで煮込み、「グラス(鏡)」のようにテカテカになっている、ということなのだそうです。うん、とりあえず今日のところは諦めましょうか閣下。

 

時は流れ、デミグラスソースが缶詰になって市販されるのは1970年代のこと。結構最近だったんですね。

幸い現在はレトルト食品などになって、元帥渇望の煮込み料理を過程で手軽に味わえるようになりました。

かまくらミートでもこだわりのビーフシチューを販売しています(ECサイトをご参照下さい)。秋田の横手牛がしっかりと入った贅沢な一品ですよ!

 

料理の歴史秘話も味わいながら、どうぞ温かく楽しい夜をお過ごしください。

 

 






#37 レシピ公開!ステーキをさーらーにーおいしく食べよう

 

どうモー、うしコラムです。

 

2022年12月末現在、ツイッターで公開中の動画「帰省編」、ご覧になりました?

ところで、この家族が食べているステーキは、更においしく食べられるよう、実は付け合わせも工夫されています。

今回はそのレシピを動画でどうぞ!

 

なぜ春菊?というところですが、これを使ったのは

①冬場の旬野菜であり、よく出回っていて使いやすいこと

②ほうれん草や小松菜に比べて香りが強く、おひたしにすることでお肉の脂を食べやすくさせてくれること

が理由です。

 

もとより秋田牛の脂はすっきりしていて食べやすいのですが、更にお箸(フォーク?)が進むように。

かつ、食べ過ぎてお腹が苦しくならないようにと、動画の奥さんは家族と夫の両親を気遣ったのでした。

…そう考えると、なんとなく家族の会話も聞こえてくるような気がしませんか?

 

素敵な食材があると、会話もきっとにぎやかに。

皆様も、秋田牛をお供に、大切な方と素敵なひと時をお過ごしください。よいお年を!

 

※動画作成・料理:ご飯セラピスト・オリカナさん(Instagramはコチラ!)






#36 レシピ公開!ステーキをもっとおいしく食べよう

どうモー、うしコラムです。

 

さあ年の瀬が迫ってきました。クリスマス、大晦日、そして正月と、家族や友人など大切な人と集まる機会も多くなりますね。

コロナもあったし、世の中色々騒がしくて忙しかったし、で今年久しぶりに帰省するといった方も多いかも。

久しぶりに会う人たちと、特別なひと時を過ごす。それを秋田牛がお手伝い。

そんな気持ちで作られた動画を現在Twitterで公開中です。ぜひご覧ください!

 

ご覧になりました?

さて問題。この家族が食べているこの一皿、どうやって作ったのでしょーーか!?

その答えがこちら、まずは焼き方。

さて焼き終わったら温かいうちにいただきましょう、焼いたフライパンにはとりあえず水でもはっておいて…とその前に!

焼いた後のフライパンを使って、肉汁も余さず使ってしまいましょう。お肉の脂がもたれるという方にもおいしくいただける、さっぱりとした和風ソースはいかがですか?

 

意外とカンタン!さあ、素敵なひと時をお過ごしください。

(しかし更に次回に続くのだ!)

 

※動画作成・料理:ご飯セラピスト・オリカナさん(Instagramはコチラ!)






#35 全国和牛能力共進会レポート(3)「ユニークなPR!」

どうモー、うしコラムです。

 

さて、試食ブースは各県のPRの場でもあり、それぞれ趣向を凝らした展示が行われていました。

 

熊本県はやっぱり宣伝部長「くまモン」(れっきとした地方公務員です)が大活躍!

 

広島県は、外国人観光客をターゲットとした「侍ビーフ」をPR。広島と言えば戦国大名・毛利元就ですね。

試食会場に置かれた甲冑がひと際注目を集めていました。

 

千葉県は認知度向上を目指し、同県内のアーティストがPRポスターを作ったそうです。和牛PRのキービジュアルに人物を大きく採用するのは珍しいですね。モデルのかたは千葉県産牛肉のPR大使として起用され、イベントなどでご活躍されているようです。

(上の写真はパンフレットをそのまま掲載しました。公式サイトはこちら

 

これらの例を見ていると、「何を伝えるか」もさることながら、「誰が伝えるか」もとても重要なことだと感じます。

 

さて、そのほか。

和牛は「黒毛和種」であることや、高級感を醸し出すためか、PRには黒や暗色をベースにした宣材が使われることが多いのですが、香川県は逆を突いた色使いでした。

オリーブは香川県の特産品であり県花・県木ですね。他ブランドと並んでみるととても目を惹く存在となっていました。爽やかな色合いだなぁ。

 

共進会で高評価だった島根県のブースでは、出雲大社をイメージさせる大きな注連縄(しめなわ)が使われていました。いや圧巻の一言。いい写真が撮れなくてお伝え出来ないのが残念!代わりに公式のFacebookサイトをご覧ください。

PR用の素材もヒーローものの動画やキャラクターグッズなどが用意されていて、なんとも楽しそう。

島根県がユニークだったのは、島根県で働きませんかと人材募集もしていたことです。企画に携わっておられる方とお話ししてみると、良い牛を作り、産業を盛り上げるには、やはり「人」が必要とのこと。

 

こうして並べてみると、日本全国で様々な創意工夫が行われていますね。縦に横に、色々な人が試行錯誤している様子を肌で感じることができました。牛の業界が全国的にもっともっと盛り上がることを願ってやみません。

私たちも頑張っていこうと思います!